"薄氷を踏む"新年度予算 深刻な財源不足 一般会計577億円


0219mayer.jpg 中松義治市長は、2月19日(火)15:30より、定例の記者会見を開き、平成25年度の予算(案)の概要説明を行った。
 平成25年度の予算規模は、一般会計 約577.1億円(前年比+11.6億円、+2.0%)、特別会計 約349.8億円(同▲7.7億円、▲2.2%)、企業会計 約272.5億円(同+19.8億円、+7.8%)で、全会計 約1,199.4億円(前年比+23.6 億円、+2.0 %)となった。
 一般会計の収支状況では、地方交付税の削減により、一般財源総額は減少。事業の厳選や職員給与の独自削減の継続などを行ったが、平成25年度も引き続き、財源不足の状況。財政調整基金の活用により、収支均衡予算を編成したとした。
 一般財源収入約340.2億円に対し、必要な一般財源約352.4億円で、財源不足額は約12.2億円で前年比+4.4億円増加した。
 このため、市債という名の借金は、対前年度10.5億円増加する62.9億円となった。これにより、平成25年度末の全会計の市債残高見込みは1,033.3億円と、1,000億円を上回る巨額借金を抱えたままとなっている。
 借金や他会計からの繰り入れ、財政調整基金の取り崩しなどのマジックで編成した「収支均衡予算」としているが、国からの地方交付税におんぶ抱っこ状態の市財政にとって、交付税の削減額と、これまで借り入れた過疎債の元金の返済時期とが重なるダブルパンチで、一挙に奈落の底に落とされることになる。
 尻に火がついた市財政で、市長は「交付税の減額で、来年、再来年がどうなるのか。何も出来なくなる財政再建団体へとならないように事前に取り組んでいきたい」と財政再建団体転落への危機を再三にわたって言及した。
 新年度予算でも、支出の大きなものは、新市立病院の建設費52億円だ。過疎地の小樽に140億円もの巨額豪華新病院建設が、借金まみれの小樽市を直撃している。豪華病院は出来たが、小樽市が沈没することになりかねない。
 新年度の予算編成は、市長の言う「収支均衡予算」などではなく、数字だけ辻褄合わせをした「収支不均衡予算」となっている。
 平成25年度予算(案)のポイント
 平成25年度当初予算における重点施策
 平成25年度主要施策等一覧
 平成25年小樽市議会第1回定例会提出予定議案
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