2人だけの最後の卒業式 祝津小137年の歴史に幕


syukutsuS1.jpg 小樽市内小学校の卒業式が、3月16日の高島小学校をはじめ、20日(水)まで26校が行われ、男子482名・女子440名の計922名が、6年間の思い出を胸に校舎を後にした。
 3月末で閉校する祝津小学校(祝津3・木村俊夫校長)では、20日(水)10:00より本校体育館で、第66回卒業式が行われた。思い出の写真が飾られた会場には、保護者、学校関係者、地域住民ら40名が集まり、最後の卒業式を感慨深く見守った。
 最後の卒業生となった佐藤公紀君と及川愛輝君の2人は、真新しい学生服を着て少し緊張した面持ちで、在校生6名のリコーダーの演奏で出迎えられ入場し式が始まった。
syukutsuS2.jpg 1人ずつ壇上に上がり中学校への抱負を述べ、木村校長から卒業証書が手渡された。同校長は、「卒業おめでとう。全校生徒が少ない中協力し合い、閉校式のみならず、運動会、全校遊び、児童会、学芸会など2人が役割を自覚し協力し合い、いつも下級生を親切に導き立派な模範を示してくれた。2人のそうした活躍によって、祝津小学校の137年の歴史と伝統を締めくくる最後の1年間が一段と輝いた。ありがとう。中学生になる夢を膨らませ、同時に多くの困難や誘惑に出会う時期でもある。大きな集団の中で、自分を磨くことになる。粘り強さや明るさを拠り所に自分を見失わず、自分に負けない中学生を目指し、祝津小学校の最後の卒業生であることに自信と誇りを持って、日々中学校生活を過ごすことを願っている」と式辞を送った。
syukutsuS3.jpg 上林猛教育長は、「少し大きめの制服が頼もしく感じられ、中学校では一生懸命勉強し、夢が実現されることを期待する。在校生の6名の皆さんは、高島小学校へ行き、沢山の心配があるかもしれないが、心配することはなく、温かく迎えくれると思う。沢山友達を作って楽しい小学校生活を過ごしてもらいたい」と述べた。
 また、卒業生公紀君の母親でもある同校PTA会長の佐藤愛泉さんは、「多くのことを学び経験を積み重ね、心も体も成長した。たくましく成長した姿は頼もしく感じる。新しい出会いは、期待と不安がつきもの。人を思いやる優しさとユーモアあふれる明るさで、多くの友達を作ってくれることを期待する。祝津小学校で培った最後までやり遂げる力を大切に、勉強や部活動に励み、自らの可能性を信じて大きく成長することを期待している」と感極まりながら述べた。
 その後、在校生と卒業生が向い合い、卒業生との思い出の呼びかけが始まり、運動会や遠足での思い出を呼び掛け、会場に元気な声が響いた。「中学校へ行ったら、目標を立てそれに向って頑張ってください」とお祝いの言葉があった。
 決意の言葉を卒業生の2人は、「中学校で沢山の友達を作り、多くのことを学び経験し、それぞれの目標に歩んでいきたいと思う。そして、今日の感謝の気持ちを忘れず、未来へ向って進んで行きます」と述べた。
 最後に「さよなら」を歌って式は終了した。卒業生2名は北山中学校へ、在校生は、高島小学校へ通学することとなる。