作品を生かすディスプレイ"笑顔の作品展"


egaoten1.jpg 輸入雑貨を販売する小樽都通りにあるDecember3本店(稲穂2)の2階「ギャラリー白方」で、「第7回笑顔の作品展」が、4月16日(火)から始まった。市内の様々なアーティスト11名と1団体の個性溢れる作品が、訪れる人々の目を楽しませている。
 同ギャラリーがある建物は昭和6年に作られ、歴史的建造物に指定。建てられた当時は、酒屋の販売店として使われていた。店内2階のギャラリーは、木造の落ち着いた雰囲気でモダンな窓が印象的。
 作家がそれぞれに持ち寄った作品を、同ギャラリー鈴木剛オーナーが輸入雑貨や民芸品を使い、作品の良さを引き出すディスプレイを行っている。来場者はもちろん、出展する作家達からも、今年はどんな展示なのかと楽しみ、その展示方法に感心する作家も多い。
egaoten2.jpg 今回展示されている作品は、創作から着物リメイク、加賀のゆびぬき、素象人形、押絵、紙芝居、スタイ(よだれかけ)、アクセサリーと幅広い個性豊かな作品が並んでいる。
 出展5回目の小坂小牧さんは、着物の生地を再利用して支庁に区切った北海道地図(2m×1.8m)のタペストリーや、毛糸でケーキやドーナツ、マカロンを色とりどりに美味しそうに編んだ作品を出展。「毎年、どんな展示をしてくれているのか楽しみで、他の方の作品も楽しみにしている。今回は、若手が加わり、雰囲気も変わり、作品を通じて会場で会い交流も楽しみにしている」と話す。
 初参加のMaternna(マテーナ)さんは、絵の具とペンを使ったカラフルな絵や赤ちゃん用のスタイ(よだれかけ)を、アメリカンビューティな生地を使い製作。他におむつポーチも展示。育児をカラフルに楽しくしようと作品づくりに励み、ウエブでの販売も行っている。「カラフルな色は、大人も子どもにも脳に刺激があり、小樽を元気にしたいと思い作品を作っている」と話す。
 また、Maternnaさんも入会しているNPO法人PEACEは、アフリカの子ども達が作ったストラップや福島県の母親達がアフリカの生地を使用して作ったバックなどを展示している。同時に、同法人の活動内容のパンフレットを配布し紹介。今回は、第1弾として参加し、今後色々な場所での作品の出展を予定している。
egaoten3.jpg 小樽桜陽高校出身の尾上郁実さんは、イタリアに留学後、地元小樽で装丁、製本の仕事をしている。今回は、自分の母親の日常を題材に紙芝居を作り出展。「先輩もがんばっているので、自分達20代も、仲間と共にアートで小樽の活性化のために活動していきたい」と話した。
 7回目の参加となる矢嶋陽子さんは、布と和紙で作る押絵を出展し、昨年は、手作りの袋物を出展。日頃、リメイク作品や手仕事が好きで数々の作品を作っている。「楽しみながら、アレンジを加え作品を生み出し、季節ごとに押絵の絵を取り替えて飾り楽しんでいる」という。「若い方から70歳代までが手作りの作品を、納得のいく作品に仕上げ出展している。作品を生かすディスプレイも興味深く、ギャラリー白方のオーナーのセンスを作家達も楽しみにしている。是非、この機会に多くの方々に見ていただきたい。今後、作品展に出展する仲間も募っている」と呼び掛けている。
 笑顔の作品展 4月16日(火)~28日(日)10:00~20:00
 December3本店(稲穂2)の2階「ギャラリー白方」 入場無料