様々な風を描写!古屋ギャラリー「風の絵展」


kazenoe1.jpg 年間を通じ様々な絵画展を開いている古屋ギャラリー(花園4・古屋五男代表)では、同ギャラリー企画展「風の絵展」を4月16日(火)から21日(日)まで開催中だ。
 小樽、札幌、余市、釧路からの画家や古屋絵画教室の生徒など60〜70歳代の34名が、「風」をテーマに水彩、油彩の34点を出展。様々な風を感じさせる作品に、来場者は楽しみながら鑑賞していた。
 同展は、今回で14回目を迎えた。「花」「海」「春」「秋」「スケッチ画」「道」「愛」「動物」「山」「ザ・小樽」「命」「冬」「夏」「はな」と、毎回テーマを変えて挑戦している。今回の「風」は目に見えないが、作者がそれぞれに感じた風を絵に表現している。
 浅井勝代さんの「窓辺の情景」は、窓から見える木々が風に揺れ、窓辺のテーブルにはエアメールがあり、風の便りを連想させる作品。菅原睦子さん「冬の夕暮れ」は、夕焼け空の下、アスファルトの上を雪が舞う北海道ならではの寒々しい冬の光景の風を上手く表現している。日向良子さんは、「秋風の頃」と題して、一見、風はどこ?と思うが、カーテンが静かに揺れていて、テーブルには、コスモスと梨が描かれ、秋を想像できると古屋氏は解説。古屋氏は、「吹雪く祝津」を出展。祝津のパノラマ天望台からの景色で、下から吹き上げる激しい風を絵から感じ取ることができる。
kazenoe2.jpg 会場へ入ってすぐの所に展示している森田陽子さんの「6月の風(ニセコ)」は、羊締山をバックに一面のタンポポ畑が描かれ、風に吹かれた綿毛が額装マットにはみ出して描かれているのも面白い。森田さんは、「ニセコへスケッチに行き、写真も10枚くらい写した。構図を考え、前面のタンポポを大きくして組み合わせた。楽しみながら絵を描いている」と話した。古屋氏も「遠近感があり、はみ出した綿毛も良かった」と感想を述べた。
 他にも老人の帽子が風に飛ばされてしまった絵やそよ風に浮かぶシャボン玉など、それぞれに違った風が見られ楽しい作品展となっている。
 古屋氏は、「それぞれの作者達が、人物・生物・風景をモチーフに風をどう表現しているか、風を受けてどう変化するかを表現している。テーマを決めて描くことは大変だが、自分の持っている得意な物を風と結びつけて描いている所が見所だと思う」と話した。
 来年の企画展のテーマは「ふるさと」に決定。作者が捉える様々な「ふるさと」が描かれる。
 同ギャラリーは、古屋氏が、2001年6月に自宅を改装し、絵画を発表する場を作り、作家が刺激し合い技術の向上を図るために開いた。年間数々の絵画展やシャンソン歌手教室に使用。道展会員の古屋氏も絵画教室を開き、楽しい雰囲気で絵を学ぶことができると好評で、多くの生徒を育てている。
 第14回古屋ギャラリー企画「風の絵展」
  4月16日(火)~21日(日)10:00〜17:00 入場無料