第2回定例会 予算特別委員会総括質疑


0620council.jpg 小樽市議会第2回定例会は、6月20日(木)13:00から市役所(花園)別館第2委員会室で、予算特別委員会(高橋克幸委員長)を開会した。
 予算特別委員会は、20日(木)、21日(金)、24日(月)の3日間。初日は、総括質疑で、各会派の委員は、生活保護システム改修等経費について、子宮頸がんワクチン接種、風力発電などについて質問した。
 はじめに、共産党・川畑委員は、「政府は、生活保護費を13年度8月からの3年間で総額約670億円(約6.5%・国費ベース)減額する方針を決め、受給者の生活がさらに困難になり問題。新しい算出方法は複雑と聞いている。1つのモデルで言うと、今年の8月から6,000円引き下げ、来年4月には12,000円、平成27年には18,000円が大幅に引き下がる。大幅改正となり、システムを改修しなければ対応できないのは分かるが、認めるわけにはいかない。生活保護システム改修等の経費について補正予算を計上することは反対する」と述べた。
 また、本庁舎は昭和8年に建築され80年が経ち、歴史的建造物に指定されている。古い建物だけに、車椅子などの障害者が利用しづらい。そのため、歩行困難な人への通路の確保や車椅子の人が乗った車の乗り入れ、障害者トイレについて質問。
 総務課長は、「建物が古く傾斜地に立ち、スロープ状になっている。検討しているが対応策がない。別館1階の確保は、木や花壇、駐車スペースも潰さなければならず、現状では無理。現在2ヵ所あるが身障者トイレ設置も難しい」と答弁した。
 共産党・新谷委員は、国の調査で子宮頸がんワクチンの副作用発症率が41.3%と報道されて、発症についてや小樽市での2件の発症について質問。
 保健所主幹は、「子宮頸がんワクチンには、2つのウイルスを防ぐワクチンと、4つのウイルスの感染を防ぐものがあり、2価ワクチンは、販売から平成25年3月31日まで695万7,386回接種され、1,705件の副作用の報告があり、医師が重篤としたものは301件。100万回接種あたり43.3件発生する。副作用の内容は、発熱60件、意識レベル低下55件、ショック・過敏性50件、四肢の痛み・筋力低下52件。
 4価ワクチンは、延べ168万8,761回接種。263件の報告、医師が重篤としたもの56件、100万回接種あたり33.2件。意識レベル低下16件、ショック・過敏症7件、発熱5件。小樽での2件の副作用は、1件は予防接種の直後失神発作。横になり回復。2件目は翌日に蕁麻疹発症。翌日に回復している。今年度から定期接種を小6~高1を対象に接種することになり、新しい対象者の小6、中1に対し、個別に摂取案内をした」と答えた。
 また、保健所所長は、「今回厚生労働省からの通知があり、迅速に正しく接種対象者には、注意を促した。国の判断を待ち、市民へ迅速に伝えたい」と答えた。
 自民党・鈴木委員は、港湾計画の中で、クルーズ客船が花形となるが、物流港としての小樽港はどうか、ロシア貿易など物流についての考えについて質問。
 港湾室事業課長は、「小樽港は、北海道の経済、産業を支える重要な港となる。市においても大きな経済効果をもたらし重要と考えている。現状は、近年、厳しい状況。港湾計画改定に向けて、小樽港の物流をどのように考えていくか、港湾振興会に頼み、港湾関係者何人かを推薦し、市と一緒に小樽港研究会を立ち上げた。その研究会で、小樽港主要貨物のフェリーやコンテナ、穀物、ロシア貿易貨物を個別に現状分析し、今後の可能性を探っている。主要貨物を中心に今後、近いところの貨物量を伸ばせるように考えている」と回答。
 鈴木議員は、「しっかりとした展望がある事を伝え一緒に頑張ってもらいたい」述べた。
 自民党・上野議員は、銭函の風力発電の要望から10年が過ぎ実現に至っていないなど、現状について質問。
 企画政策部主幹は、「洋上風力について、石狩の漁業組合の同意が得られなかった。5月16日付けで同意が得られた。今後、中断していた港湾計画を進めていく。今後の課題は、港湾計画上、区域を設定し事業者を公募し決定。影響がないことを確認し事業を開始。本数ができるだけ多いのが望ましく、区域の場所によって多い、少ないがあるかもしれない。区域の設定については近い将来協議していきたい。銭函風力については、昨年は猛禽類の冬期間の調査など再調査中。事業者の希望は、来年1月をめどにテストを終了し、平成26年度には事業に着手したい」と答えた。