ジンバブエの伝統音楽とダンス  "ジャナグル"公演

 アフリカ・ジンバブエの伝統音楽と現代音楽を演奏するバンドユニット「ジャナグル」は、6月3日に来日し、4日の福岡公演を皮切りに、大阪、愛知、神奈川、長野など40日間の日程で全国ツアーを展開しながら、6月末に北海道に入った。
 小樽では、6月29日(土)に色内小学校で公演が開かれ、市内2ヶ所目の公演は、7月4日(木)15:00から、藤澤心臓血管クリニック(稲穂3)2階ホールで開催された。
0704jenaguru.jpg 同クリニックの患者やその友人など53名が集まり、アフリカジンバブエの伝統音楽や迫力あるダンスを楽しんだ。
 小樽出身の高橋朋子さん(58)が、ジンバブエ共和国(首都ハラレ)にジャナグルアートセンターを、1991年に設立。同時にバンドユニット「ジャナグル」を結成した。「ジャナグル」とは、ショナ語で、「明るい月」を意味している。同センターの子ども達の演奏ツアーは、2010年から始まり、今年で4回目となる。
 今回の来日メンバーは、ルテンド10歳とアイシャ11歳の女の子と、ティチャファラ10歳とジョゼフ11歳の男の子の4人と先生2人の6人。ジョセフは、昨年に続き2回目の出演となる。
 高橋さんは、「子ども達にとって海や新幹線、電車など初めての経験で、毎日が発見。皆さんにとって馴染みのない国だと思うが、素晴らしい伝統音楽やダンスがある。子どもとは思えないパワーがあり見ていただきたい。珍しい楽器など楽しんでください」と挨拶した。
 伝統楽器「ンビラ」の音色と力強い歌声と共に公演がスタートし、軽快な曲やダンス、日本の曲「幸せなら手をたたこう」も含め全10曲を披露した。曲の合間には、メンバーが日本語で自己紹介をしたり、太鼓の「ンゴマ」を説明し、来場者に見せて回ったり、普段見かけない楽器に興味を示していた。メンバーが着ている衣装や足首につけている飾り、羽の帽子なども説明した。

 また、伝統のダンスを体験するワークショップも行なわれ、4つのダンスが用意され、曲に合わせその場で手や足を動かしていた。雨乞いの歌「マンデ」やハンターの歌など、迫力あるジンバブエの伝統音楽が会場に響き渡り、大きな拍手が沸き起こっていた。
 グループホーム幸(介護施設)からは、入所者5名と引率者2名でダンスや音楽を楽しみ「みんな感激している。このような機会がなく、初めてだった」と感想を話した。
 同クリニックでは、院長や栄養士の話など「座談会」を催し、9回目にジャナグル公演を開催した。同クリニックの看護師で担当の伊瀬里江さんは、「皆さん、とても楽しみにしていた。来られない方からも応援グッズ(文房具など寄贈品)に協力してもらい有難く思う。今日の公演は迫力があり、皆さん楽しんでいたと思う」と話した。
 この後、札幌、深川、富良野、新冠と全道9公演を行い、7月10日(土)に帰国する予定となっている。