重要な水の確保!災害時相互応援訓練に60名

 日本水道協会北海道地方支部道央地区協議会では、「第7回災害時相互応援訓練」を、7月4日(木)に小樽で実施した。
 第3号ふ頭多目的広場(港町5)に災害対策本部を設置し、大規模な地震の発生に伴い水道に支障が生じ、給水能力に問題が発生したと想定し、同会員による応急給水作業訓練等を実施した。小樽市を被災地と想定し開催したのは初めて。
 北広島、岩内町、ニセコ町、江別市、余市町、札幌市、石狩東部、石狩市、倶知安町、小樽市と小樽市管工事業協同組合、株式会社ジェネッツの10会員2団体、車両20台、人員60名が参加して行なわれた。
 この訓練の目的は、「大規模な地震の発生に伴う被害を想定し、加圧給水作業、仮説水槽設置作業等の各種訓練を行い、災害時における会員相互の連携による迅速な災害対策の実施により早期復旧を期すること」としている。
0704saigaikunren.jpg 訓練に先立ち、第3号ふ頭多目的広場にある本会場で開会式が行なわれた。江別市水道事業管理者・藤田政典氏は、「地震の発生に伴い、給水能力に問題が発生した時に、いかに早く回復するかについて意識しながらの訓練で、大きな力は近隣自治体の相互応援である。今年の特徴は、より実践的な形式で行なうこと。災害等が生じた場合、24時間以内に求められるのは緊急の給水能力の回復である。給水タンク車や応急給水の資機材を活用し、より実践的に行なう訓練が有意義になるよう期待している」と述べた。
 10:30から訓練が始まり、「日本海石狩沖を震源とするマグニチュード6.0の地震が発生。小樽市及び岩見沢市で震度5強を観測。給排水管からの漏水が多数発生し、応急復旧は困難なため、道央地区協議会へ応急給水の応援要請を行い、同会員の協力で応援活動が開始した」との想定で行われた。
 午前中は、補水場所2ヶ所、資材備蓄所1ヶ所、応急給水場所の長橋幼稚園、ロース幼稚園など3ヵ所での訓練が実施された。参加者は、6班に分かれ、指示書に従い現場へと出動した。
 本会場では、仮説水槽設置作業が行なわれ、資機材を組み立て水槽を作り、タンク車から水を水槽(1t入り)に入れ、設置した蛇口から水を出した。また、仮説配管による応急給水では、第3号ふ頭に設置してある放水口から、水道管を繋ぎ、4つの蛇口から水を出し、給水袋に入れた。水質を検査し、飲料水に適合していることを報告した。2つの訓練は、迅速かつ的確に行なわれていたと関係者は話した。
 今回は、市内2つの幼稚園を応急給水場所に設定し、子ども達の防災意識も高めようと実施された。引き続き、午後は本会場で全班による訓練が行なわれた。