後志3高校演劇部の合同公演 2時間半の大作「約束の地」


0803yakusoku1.jpg 小樽潮陵・桜陽・余市紅志高校演劇部の3校合同公演「約束の地」が、8月3日 (土)13:00と18:30の2回、市民センター8色内2)マリンホールで開かれ、昼の部では230名が観劇を楽しんだ。
 休憩を含めて2時間半にも及ぶストーリーは、地上に住むことができなくなり地下で生きる人々のSFラブストーリー。
 
 昨年の第1回目合同公演が好評で、今年度は紅志高校が加わり、2回目を開催。脚本は、桜陽高校演劇部・菊地美千顧問が、初めて演劇部を持った20数年前に考えていた話を基に、東日本大震災の影響を受け書き上げた。
  
0803yakusoku2.jpg キャスト25名・スタッフ11名、4名の顧問が、当日の公演へ向け一丸となり作り上げた成果が発表された。
 すべて部員の手作りで、工夫を凝らし、衣装や舞台装置にも注目が集まった。笑いの村、怒りの村、悲しみの村の衣装では、その時々の感情を表す色やデザインに気を配った。舞台装置では、傘を使って透明感を出したり、狂った表現には、様々な色を使うなど、工夫が施されていた。長台詞場面も多く、観客は静まりかえり、ストーリーに引き込まれていた。
 
0803yakusoku3.jpg 小樽在住の映像クリエイター328さんの小樽の日没や雲の流れなど、小樽の自然の風景の映像と初の演劇コラボを試み、劇の最後に映像が流れ、劇を締めくくった。部員全員がステージに上り、カーテンコール。会場は大きな拍手の渦に巻き込まれ幕が下りた。
 
 桜陽高校2年放送局・福広紀君は、「昨年に続き、新たに紅志が加わり、バリエーションが増え見応えがある。今回は、笑う要素が多い。照明や舞台装置が素晴らしく、裏方の仕事が凝っている」と話した。
 また、潮陵演劇部OBで北大3年の峰尾光人君は、「2時間半の超大作で、高校生の演劇とは思えない。笑いあり、恋愛ありのSF。見ていて飽きず、引き込まれた。後志の演劇のレベルが高くなり、菊地先生が来て積極的になったと思う」と感想を話した。0803yakusoku4.jpg
 昼の公演を終えて、桜陽演劇部の工藤楓部長は「課題が残るものになった。昨日の練習が本番に生かせなかった。夜の公演へ向けレベルを上げたい」と意欲を見せた。
  
 なお、会場1階に、桜陽高校お菓子研究同好会の5名が、夏の季節を意識した手作りスイーツを販売。甘さを控えた水羊羹40個、オレンジゼリー20個、道産原料に拘ったマドレーヌ80個を販売した。現在部員は30名。今回のプロジェクトに10名が参加した。
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