会員の自画像に注目! 第51回一聖会展


 第51回一聖会展が、8月14日(水)から8月18日(日)まで、市立小樽美術館(色内1)1階市民ギャラリーで開催中だ。50代〜90代の会員11名のF3〜F10、M25サイズなど64点を展示している。
ichiseikai1.jpg 共通のテーマで自画像を出展し、作者に似いるかどうかに関心が集まる面白い展示会となっている。
 同会(藤田勇一会長)は、1964年(昭和39年)に発足し、現在12名の会員。夏季は小樽市内で写生会。冬季は市民センターでデッサン会を開き、ほぼ毎月絵を学んでいる。会名は、発足当時開催された東京オリンピックの聖火の「聖」と、「一」の文字は会員が一つになり仲良くという意味が込められ、「一聖会」と藤田会長が名づけた。
 同展は、水彩と油彩で描いた風景や静物が並び、自画像で区切られ、それぞれの個性や作風が感じられる。小樽近郊の写生会に出かけた風景の作品や身近な野菜や花をテーマに自宅で描いた作品が並んでいる。
 藤田みつさんは90歳。自画像と紫陽花やゆり、あざみやほっけとししゃもなど油彩の6点を出展。しっかりとした輪郭や色づかいからもその元気さがうかがわれ、生き生きとした作品が多い。
ichiseikai2.jpg 20年以上続けている永田恵美子さんは、自画像について「鏡を見ながら描き、顔は目の描き方で決まる」と話し、「絵が好きなので20年続けられたと思う。難しい絵ほど完成した時には嬉しさが大きい」と話した。
 高橋栄さんは、かぼちゃや柿を描き、バックの色合いが個性的。藤田会長は、写生会で出かけた豊井海岸や小樽公園での風景を出展。M25サイズを半日で完成させるそうだ。
 二俣榮さんは「70歳の自画像」を出品。線一つで表情が変わるそうだ。他7点は、見覚えのある小樽の風景を油彩で描き、中でも小樽公園の「みはらし亭」は、柔らかな緑をバックに古い建物の特徴を細かく捉えている。来場者からは「絵からその場所の空気感が伝わってくる」と高く評価されていた。二俣さんは、「高齢化が進み、会員も一生懸命だが、道具の持ち運びが大変で自宅で描いた作品が多くなっている。一緒に絵を描きたい若者を募集している」と話した。問合せ:0134-23-7948 一聖会事務局(二俣)
 第51回一聖会展 8月14日(水)〜18日(日)10:00〜17:00(最終日16:30) 入場無料
 市立小樽美術館(色内1-9-5)1階市民ギャラリー
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