日本丸出港!マストから"ごきげんよう"の挨拶

 8月12日(月)に小樽港外に優雅な姿を現し、15日(木)から小樽港第3号埠頭に停泊していた独立行政法人航海訓練所が所有する帆船「日本丸」が、8月20日(火)16:00に、小樽港を後に次の目的地・函館へ向けて、乗組員59名、清水海上技術短期大学専修科105名(女子8名)を乗せて出港した。
0820nipponmaru1.jpg 優美な帆船は市民や観光客に人気が高く、停泊中は普段閉鎖中のゲートが開放され、多くのファンが船体近くで見物することができた。出港時間など市への問合せなども多く、見送り客350名が同埠頭や向い側の埠頭から出港を見守った。
 昨年の出港時にも披露した、実習生を帆桁(ヤード)に配置し、見送り客に対する謝礼を意味する儀式「登檣礼(とうしょうれい)」が行われた。その勇姿をひと目見ようと、帆船ファンがカメラやビデオを持参し岸壁に詰め掛けた。
 実習服を着た実習生が、号令とともに、3本のマストによじ登り、見送り客から歓声が上がった。幾つかの班に分かれて、次々とマストへ登る内に、船体がゆっくりと動き出した。1番高いマストは海面上約50mもあり、観客は、マスト先端の小さくなった実習生を見上げ、ハラハラしながら見守った。

 脱帽の合図で、一斉に帽子を取り、舳先の実習生の「ごきげんよう」の掛け声に、全員で「ご〜き〜げ〜ん〜よ〜」と片手を挙げ、大きな声でゆっくりと叫び、岸壁の見送り客は歓声を上げ拍手を送った。
 マストから一斉に手を振り、無事に終了。甲板に降りた実習生一同が整列し、見送り客に応えていた。タグボートに弾かれ、どんどん離れていく帆船をいつまでも岸壁で見送る人の姿が見られた。
 同船は、26日に函館港へ入港を予定し、9月8日に東京港へ帰港。約2ヶ月間の実習が終わる。
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