旧手宮線を自転車で走ろう! レールカーニバルin手宮

 旧手宮線跡地北端部を会場に、「おたるレールカーニバルin手宮」が、9月14日(土)10:00から始まった。今週と来週の連休6日間の日程で開かれ、旧手宮線のレールの上に自転車を走らせるなど、様々な催し物が開かれた。主催はNPO法人北海道鉄道文化保存会「レールチャリ」実行委員会(飯田勝幸実行委員長)。
railcarnival1.jpg 昨年(2012年)には、幌内鉄道全線開通130年を記念して、同会場にトロッコを走行させ、多くの人々で賑わった。普段入ることのなかった旧手宮線跡地北端部の草刈りやゴミ拾いなど、旧手宮線近隣住民からの協力や応援もあり無事に開催できた。引き続き、今年もスタッフ4、50人が交代で準備を進めてきた。
 飯田実行委員長は「同会場は、幌内鉄道が全線開通する2年前(明治13年)に手宮から札幌まで鉄道が開通。全国で3番目に開通した鉄道として大切な遺産となる。この鉄道の開通をきっかけに、内陸がどんどん発達していった。北海道の大切な鉄道遺産である小樽のこの地を、多くの人に知ってもらい、若い世代へも体験してもらおうとカーニバルを開催している。鉄道が新しい時代と夢をつないだように、コンセプトは、つなぐ、結ぶとし、心と心、過去と未来、ものとものをつなぎ、その中からどんなものが生まれるか、小樽を考えてもらいたい。忘れられている宝として知らせ大切にし、町づくりにも活用してもらいたい。将来は、いろいろなことでこの場所が使われるようになると良い。若い人に元気を出してもらい、古いものの中に新しいものを考えるヒントにしてもらいたい」と話した。
railcarnival2.jpg 初日は、9:30から小樽稲荷神社木村宮司による安全祈願が行われ、活気づけにと「餅まき」を行った。市内の中高生の吹奏楽部5校が会場で演奏会を開催。トップバッターは小樽商業高等学校吹奏楽部が演奏を披露した。
 注目を集める「レールチャリ」は、昨年のトロッコとは違い、スタッフ手作りでレールの上を自転車が走行できるように細工。自転車のペダルを漕ぎ、往復500mのレールを速度10km以下で走り、その出発式も開かれた。
 奥沢小学校2年生田村航琉(わたる)君(7歳)が、手宮駅長に扮し、出発の合図の旗を元気に振り笛を吹き、「レールチャリ」が無事に運転を開始した。航琉君は「初めてで恥ずかしかった。緊張した」と照れながら話した。6人乗りのワゴンもあり、漕ぐのが大変な人は乗せてもらうことも可能。乗車には1回300円が必要。
railcarnival3.jpg また、カルデラ盆地の赤井川で栽培された白いナスや食べられるほうずきなど、珍しく可愛い夢の野菜を販売。つめ放題の新じゃがセールも開催。その野菜を使った新メニューを提供する「交流カフェ」もオープン。14日〜16日はル・キャトリエムが、21日〜23日はうみそとがそれぞれ腕を振るい、歴史のレールのテラスで味わえる。
 野外アート展も開催。小樽桜陽高校卒業生4人が小樽をアートで盛り上げようと、昨年から活動。メンバーの笹森花絵さんは、チョークアーティストでウェルカムボートやメニューボートなど看板を作る仕事をしている。人と人との繋がりをアートで表現することを目標とし小樽に貢献しいたいという思いで活動。このイベントでのつながるというところに共感し参加した。線路を飾り、蘇らせる意味合いで人形の模型、着物生地でガーランド(旗をつなげたもの)を展示し、「この活動を通じて、これからも力になれればと思う。沢山の人にこの会場に来て見ていただきたい」と話した。
 15日(日)の夜には、24個の浮き玉キャンドルがレール横に飾られ、幻想的な雰囲気を醸し出すなど、会場では、他にも様々なパフォーマンスを用意している。
 おたるレールカーニバルin手宮
 9月14日(土)〜16日(月・祝)、21日(土)〜23日(月・祝)10:00〜17:00(日曜〜20:00)
 旧手宮線跡北端部(市道手宮川通り〜長橋通り)
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