現存する最古の"機関車庫3号" 修理工事のパネル展

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kikannsyako3-2.jpg 小樽市総合博物館(手宮1)では、2006(平成18)年〜2009(平成21)年の保存工事で蘇った機関車庫3号のパネル展「平成の大修理 よみがえる明治の機関車庫」を、10月2日(水)〜11月4日(月)9:30から17:00まで開催している。
 同館の機関車庫内に50枚のパネルを展示。1885(明治18)年頃の同機関車庫建設中の写真や1910(明治43年)頃の手宮駅構内の写真・断面図・修理中などの写真を紹介している。
 機関車庫3号は、1885(明治18)年に建築。現存する国内最古の機関車庫。壁面はレンガをフランス積みにし、扇形が特徴的。室内は間仕切り壁で東側に1台、西側に2台の計3台分の車両空間に区分している。
 1960(昭和35)年、日本国有鉄道では、同車庫3号を鉄道記念物に指定し、その後、JR北海道に引き継がれ、2001(平成13)年4月、文化財として保存するため小樽市に譲渡した。同車庫が建つ小樽市総合博物館敷地周辺は、北海道の鉄道の発祥の地。周囲には、機関車庫1号のほか、同1号・転車台・貯水槽・危険品庫・擁壁など、鉄道施設が現存し、旧手宮鉄道施設として、同年11月14日、国の重要文化財に指定された。
kikannsyako3-1.jpg 同機関車庫内には、1956(昭和31)年にローカル線用に造られた「キハ031気動車」や蒸気機関車「大勝号」が展示されている。大勝号は、1895(明治28)年北海道炭礦鉄道手宮工場で造られ、国産2番目の機関車で、現存する最も古い国産蒸気機関車。
 パネル展では、1884(明治17)〜1885(明治18)年の建設中の機関車庫3号の写真や、1909(明治42)〜1910(明治43)年頃の手宮駅構内の写真。それに合わせ、建設当初からの小部屋梁間断面図を展示している。明治、大正、昭和のその時々の機関車庫の状態や、1962(昭和37)年改修工事完了時の様子も知ることができる。
 1885(明治18)年竣工以来、120余年の歳月が過ぎ、老朽化が著しく、竣工当時の姿に復元することが国から認められ、2006(平成18)年6月から2009(平成21)年10月にかけて補修工事が行われた。屋根や建具、内壁などの解体作業が行われた後、小屋組の復旧や外壁の補修などが実施された。
 修理工事前と工事後の写真を比較して展示。レンガアーチの積み直した様子や、小屋組材(屋根部分の骨組み)を中心に破損した木部の補修を行い、当初、組材と判断された木部は、積極的に支障のない限り再利用に努めたという。

 機関車庫の機能回復のため、煙突を復旧し、アイアンホース号を車庫内に入れ、排煙がスムーズに行えるかを確認し、60年ぶりに明治期の姿のままに蘇らせた。
 パネル展「平成の大修理 よみがえる明治の機関車庫」
 10月2日(水)〜11月4日(月)9:30〜17:00・火曜日定休
 入館料:一般400円・高校生及び市内70歳以上200円、中学生以下無料。
 問合せ:0134-33-2523 小樽市総合博物館本館(手宮)
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