"商大マジプロ" 10チームが小樽の活性化策を発表


1019majipro1.jpg 小樽商大生が小樽の活性化について本気で考えるプロジェクト(通称マジプロ)の中間報告会が、10月19日(土)小樽運河プラザ(色内2)3番庫で開かれた。10課題10チーム(1チーム欠席)が取り組んだプロジェクトについて発表し、市民ら約50名が参加した。
 マジプロとは、地域と同大学との協働によって、学生が主役となった地域活性プロジェクト、地域連携インターシップ。正規開講5年目で、今年度は11の課題(テーマ)を、2年生以上の45名の履修者が、11チームに分かれて5月から12月まで取り組んでいる。
 14:00から11のブースに分れ、活動内容をポスター掲示し、担当の学生が来場者に内容を説明、意見や質問を受けていた。
1019majipro2.jpg 2年生4名による「50℃洗いの普及を通じた食育の推進」では、担当の学生の実家で、野菜はもちろん、肉や魚も50℃洗いを行い、小樽では知らない人が多い所に着目し、有効な50℃洗いを広め、食を地域の活性化につなげようと取り組んでいる。
 会場では、50℃洗いについて知ってもうため、実演が行われた。レタスやほうれん草を50℃で洗い、食べ比べてもらった。この方法のメリットは、栄養を保ち、水分を吸収。殺菌効果もあり皮ごと食べられ、ほうれん草はアク抜きもでき、そのままサラダに使うこともできる。冷凍の刺身なども50℃で解凍すると美味しいと紹介した。
 塩入りチーズケーキの開発の「スイーツ新商品の開発と販売促進」では、男子学生5名が取り組んでいる。「ル・キャトリエム」監修で、来年1月に、全道のサンクスで販売開始を予定している。小樽は海の町なので、塩を結びつけ、塩スイーツのブームや、チーズスイーツが好調など、様々な調査の結果、塩チーズケーキを作ることに。何度も試作を重ね、ほぼ完成。今後は、商品化に向けてトッピングやパッケージ、ネーミングなども考える予定。
 同大2年の豊沢隆太さんは、「商大で学んだマーケティングを活かしつつ、コンビニのバイヤーやパテシエと議論し、大変だったが勉強になった」と話した。
1019majipro3.jpg 様々な問題を抱える一方、人情味溢れる人々も多い花園銀座商店街。商店街を活性化させる「花銀広報戦略」では、同商店街ですでに発行している「はなぞのさんぽ」の特別版として、学生をターゲットにした広報誌を製作し、11月発行に向け取り組み、飲食店5店舗を取材し掲載した。また、空き店舗を利用し、小学生が販売を経験する商店を1日限定で開店する予定。
 同大2年の山下祐典さんは、「花銀を知ることからはじめ、学校では味わえない外部の人たちと触れあい、社会勉強になった」と話した。
 旭川大学の教授と学生4名が同報告会に参加。同大学がある地区にスポットをあて、新店舗紹介やショップ内容、おススメメニュー、こだわりを紹介する冊子を発行している。花銀広報戦略のブースで内容を聞き「同じ大学生がどういう考えて活動しているのか刺激になった。土地が違うと着目点が違う」と感想を話した。
 東洋水産のあんかけ焼ソバを使用したメニュー開発に取り組む「ご当地グルメアレンジレシピの開発」では、学生らしいボリュームと安さ・手軽さを追求し、小樽のご当地グルメあんかけ焼そばのアレンジメニューの開発に取り組んだ。材料はひとり暮らしの家に必ずあるものを使用し、5〜7分でできるメニューを考えた。
 麺をごはんのように切り、ごはんと一緒に炒めひき肉や卵を入れる。同焼そばについているあんをかけて完成。他にも、焼そばを春巻きの具に使い、あんかけをたれで食べるメニューも考案した。
 同大学商学部社会情報科・大津晶准教授は、「例年より、知識や理論が先走ることなく形になっている。これから先の2ヶ月間、これらをどう地域活性化につなげるかを忘れてほしくない。地域にインパクトや影響与え、イメージを持たせ発信し、初めて成果と言える。これをヒントに市民も行動を起こし大きな力となる」と話した。
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