載帽式で新らたな決意! 市立小樽病院高等看護学院

 市立小樽病院高等看護学院(東雲町9・馬渕正二学院長)では、第46回載帽式を、11月1日 (金)10:30から、同学院2階体育館を会場に、来賓、病院関係者、保護者、在校生が見守る中、厳粛に行なった。
 戴帽式は、4月に入学して7ヶ月間看護の基礎を学び、臨床実習に出る前に、シンボルであるナースキャップやエンブレムを与える儀式で、29名(女子27・男子2)の戴帽生が、決意を新たに実習の場へと歩み出す。
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 同学院の馬渕学院長は、「載帽式では、臨床研修に挑むにあたり、初心に帰って、患者の命と健康を守る看護師になる決意を新たにする良い機会。医療安全の確保、医療に関する情報提供や医療従事者の能力の向上の必要性が求められている。医療現場では、患者や家族から情報公開を求められ、しっかりとした知識や経験が必要とされる。確かな看護技術を身に付けることはもちろん、豊かな人間性と倫理的感性を養うことも重要。真に患者のことを考えた看護ができれば、患者との信頼関係も築くことができる。新しいナースキャップを頭(こうべ)に、エンブレムを胸にされる皆さん、英国の偉人ナイチンゲールの業績を受け継ぎ、さらに、発展させると確信している。思いを新たにされる今日、時代の変遷を踏まえ、今、医療の現場では看護師としてどのような人材が求められているのか、自ら進んで学び考えていただきたい。全国的に看護師が不足している中、豊かな自然を有する小樽市において、小樽市民の健康的な生活を、私どもと一緒に末永く見守ってもらいたい」と式辞を述べた。
taiboushiki2.jpg その後、ステージ上で、、女子生徒にはナースキャップを、男子生徒にはエンブレムが与えられた。生徒達は、緊張した面持ちでステージに上がり、決意を新たにしていた。
 中松小樽市長は、「載帽式では、社会的責任の重さを感じ、新たな出発へ強い決意を持って臨まれると思う。人間の尊厳を基盤にした相手を尊重する、優しい態度や温かい言葉と笑顔を深く心に刻み、患者や家族から愛される人間性溢れる心豊かな看護師を目指していただきたい。卒業までの間、充実した学生生活を送られ、21世紀の看護を担う看護師になるため、ますます勉学に精進されることを心より祈念する」と祝辞の述べた。
 在校生を代表して3年生の新野ほなみさんは、「看護は大変なことばかりではない。自分で勉強したことが実践と結びついた時、自分の看護によって患者さんの回復が見られた時、患者さんとの関係を築くことができた時に、看護の喜びや達成感を感じることができる。クラスメートを大切に協力し合い、仲間達と支え合いながら実習を楽しく乗り越えてもらいたい。努力はきっと実を結ぶと思う。心に寄り添うことのできる素敵な看護師を目指していきましょう」とエールを贈った。
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 ロウソクの灯の下、戦火に倒れた兵士の看護に専心されたナイチンゲールの魂を受け継ぐ意味を持つ、キャンドルサービスが行われ、ステージ中央のキャンドルから灯を受け取り、父母の前を一周して載帽生が一堂に並び、ナイチンゲール誓詞を朗読。続いて学院歌を斉唱し、決意を新たにした式となった。
 積丹町出身の佐藤しいなさんは、「母がこの学院の出身で同じ学校へ来た。看護師になれないのではと思っていたこともあり、今日の日を迎え、決意が固められた。人と話すことが好きなので、この人なら頼れると思われる看護師になりたい」と感慨深い様子で話した。また、札幌在住の菊地菜都美さんは、「これからの実習へ向けて頑張ろうという気持ちが強くなった。患者さんと一緒に病気に頑張れる看護師になりたい。先生を目標にがんばりたい」と話した。
 戴帽生は、12月から、市立小樽病院と小樽市立脳・循環器・こころの医療センター(第二病院)に分かれ、初めての臨床実習を2週間行うことになっている。
 市立小樽病院高等看護学院