夜間を想定 ホテルでの火災訓練


 平成25年12月10日(火)から2月末までの歳末特別警戒に合わせ、年末年始で多くの人出を迎える宿泊施設の防火管理体制の充実強化を図るため、夜間を想定した火災訓練を、12月9日(月)11:00から、ホテルノルド(色内1)で行われ、自衛消防隊2名と、消防本部の7名が参加した。
 小樽市内の24のホテルや旅館では、夜間を想定した高度な訓練を毎年行い、昨年から年末年始の混雑や暖房器具を使用する歳末特別警戒に合わせて行われている。
1209firetraining1.jpg 昨年5月の広島県福知山市のホテルでの火災を教訓に、運河方面では海外からの利用者も多く、夜間の火災への関心や取り組みを強化している。
 出火階は、最上階より2階下の4階403号の客室から出火。夜間を想定し、ホテル従業員2名(自衛消防隊)が訓練を行った。
 403号室の火災報知機が鳴り、ホテル内に火災を知らせる放送が流れた。自衛消防隊が消火器で初期消火。その後、屋内消火栓を使った消火を行ったが、消すことができず、室内消火栓付属の専用の電話でフロントへ火災を通報。しかし、トラブルがあり通報できず、内線電話で対応。当ホテルの事務所にある防災監視盤から119番へ通報した。
 自衛消防隊は、客室へ「火事です。火事です」と大声で知らせ回った。6階へも上がり、火災が発生したことを客室を回り知らせた。
1209firetraining2.jpg 訓練の講評は「フロントでは、声を出し良かった。4階からの火災の連絡の際、機械の操作が上手くいかなかった。操作方法を学び、間違いのないように行動してもらいたい。自衛消防隊の阿部真也さん(フロント係)の行動は、無駄がなく適切。屋内消火栓の取り扱いも良かった。無事に避難するために日頃の訓練が主体となり、訓練を取り入れ、防火意識を高めてもらいたい」と話した。
 消防本部予防課入井直樹予防係長は、「真摯に行い素晴らしい。通報で上手くいかず、どうしてなのか確認してもらいたい。実際の火災では、予期せぬトラブルがある。電話が使えなかった時、臨機応変な対応、急ぐ時こそ、落ち着いた行動が必要。火災発生時には、煙がありドアを少し開けて、煙を確認してから開ける。部屋のドアも同じ。ドアを必ず閉め、煙を閉じ込める。小樽は観光地のため、アジアや外国人への案内をホテルで検討してもらいたい。計画を立て訓練をし、検証して次に改善点を生かし、繰り返し訓練をすることで精度が上がる」と話した。
 阿部さんは「常に火災が起こることを想定して、訓練を重ね、自然に動けるように業務している。実際に行動して分かることがあった」と訓練の必要性を感じていた。
 なお、12月10日(火)13:00〜16:00 ウイングベイ小樽(築港11)5番街1階ハイタッチコートで、「平成25年歳末特別警戒に合わて実施する住宅防火機器展示会の実施」が行われる。