市税の誤徴収を反省!今年最後の市長定例会見

 処分についての質問には、「11月の福祉関係事案と同じように内部の懲戒員会で検討する」と答えた。
 また「職員ひとりひとりが法令を理解し、組織としても理解する。一部の所で起こったことで、市全体では、きちんと守って行われている」と強調。市長の責任の所在については、「私に指導力がなかったと言うことで、辞めろと言われるなら辞めてもいいですよ」と、感情的になる一面を垣間見せた。
 また、協和総合管理株式会社から、創立50周年記念の社会貢献事業として、市へ授乳室とオムツ交換台が寄付された。授乳室は別館1階ロビーに設置し、別館地下1階の障害者トイレを改修し、オムツ交換台を設置したことを報告。「赤ちゃんを抱えて来庁したお母さん達に利用してもらいたい」と話した。
 これに関し、「協和総合管理は、市の契約業者で、市から数億円の受注を受けている。今回の寄付は、税金の還流みたいないなものではないのか。同社長は市長の後援会会長でもあり、商工会議所会頭でもあることを踏まえると、官民癒着の例のひとつではないか」との質問に、「今回は、協和総合管理(株)が、創業50周年という節目の記念事業として何かしたいと言われ、快く受けた。毎年、同じようなことをするならば、言われていることが当てはまるかもしれないが、市長としてはそう思って受けていない」と答えた。
1226mayer.jpg さらに、カジノの誘致について
 「市長は、今年は、カジノ誘致へ正式に手を上げた。今までの市政では、『やすらぎのまち、おたる』を目指していた。それを、180度真逆に転換して 『ギャンブルのまち、おたる』 になるとういうことで、小樽の将来の都市像を変換するものであり、市政の重要事項であるのではないか」との質問に。
 「『やすらぎのまち、おたる』は変えるつもりはないし、市民が安らげ豊かな気持ちで暮らせる安心安全なまちは引き続き取り組みたい。統合リゾート(IR)としての誘致に、カジノが含まれている。カジノイコール安らぎがないとはならないと思う。まだ法律ができていない。手を上げても簡単にできることではない。治安、依存症などの問題も心配しているが、プラスの方が大きいと考える。法律ができてから、小樽に相応しいか考え、市民が合意しなければやめる。小樽市にとって大事であれば、さらに誘致を進めたい。今後の任期の問題とは無関係」と答えた。
 「どれくらいの時間がかかるか分からない。カジノ法案は、臨時国会で上程されたが、これから、実施などいろいろなことが議論される。IR法がどんな形で決定されるかを含めて考えていきたい。法律はできていないが、法律を作る側の意見を聞くと、おそらく法律ができても、日本で1つか2つだろうと言われており、ハードルが高い。IR法が成立した時に、小樽でできる町づくりをしたい。依存症や治安などの問題がいろいろと言われているが、そういうことがないようなまちづくりをしていきたい。作りたければ作れるわけではなく、認めてもらえるかなので、簡単なことではない」。
 「何年かかるのかの質問は、市長が手を上げ推進し、来年になると、1年少しで任期が切れることから、長年かかると、来期の市長選の立候補宣言と思われても仕方がないのでは」との質問に、「そう考えられても仕方ないが、来期のことはまったく考えていない。カジノはそう簡単なものではないが、プラスの方が大きい思う。IR法をなんとか小樽で誘致できないかと申し上げた。任期問題とは全く関係ない」。
 「カジノ法案については、市民合意が必要。市民合意を得る意味では、次の選挙で明らかな意思が出る。さらに、来年4月1日から自治基本条例が施行され、その中で、市政の重要な案件については、住民投票が規定されているが」の質問に、「IRの件では、法律ができていない。できた時に、小樽で相応しいか判断したい。相応しくない場合や市民が合意できない場合は、いつでもやめるつもり。これからの国会で議論され、小樽市で必要であれば、さらに誘致を勧め、相応しくなければ撤退する」。
 さらに、「市長の公約のトップは、人口減少の深刻化に対応し、安心して産み育てる環境の整備が急務とあるが、新市立病院では産科がないが、市長は、具体的に産科を誘致する行動をしたことがあるか」との質問に、「(具体的対応をしたことは)ない。他の方(協会病院)へ財政負担をしてお願いしている。そちらでお願いしたい」 と、他病院に丸投げの姿勢を露にした。「民間に丸投げで、産科を市立病院でやらない姿勢で良いのか」の質問に、「民間ではないが、協会病院とお互いにサポートしながらやっていきたいと思っている」と答えた。
 「150億もかけて、産科がなく、子供が産めないのは問題というのは、市民としての率直な意見ではないのか」の問いに、市長は「コンパクト病院をと言われてきたので、こうなったが、ガンや循環器は取り組んでいきたい」と答えた。
 「財政問題で、財政状況があまりよくない。先に、再建団体の恐れがあると言われたが、現時点で、増幅したのか、減少したのか」という問いに、市長は「今のままでは減少したのかと思うが、スレスレの所にいる」。
 昨年の市長の漢字は「病」だったが、今年を漢字一字に表すとの質問に、市長は「『挑』(いどむ)とする。クルーズ船の誘致や企業誘致に取り組み、札幌の製麺会社が小樽へ来るなど、いろいろと挑戦してきたことが、実を結びつつあるという意味」と説明した。
 また「後志振興局へ、来年の文字を『使命』として提出した。市民と一緒に小樽のまちづくりのために使命を持って取り組みたい事を意味する」と話した。