金メダル祈願!金色?のケムシカジカ展示

 おたる水族館(小田誠館長・祝津3)では、冬季オリンピック開催に合わせ、珍しい金色のケムシカジカを、2月6日(木)から同館2階の水槽で展示を開始した。
kemusikajika1.jpg ケムシカジカは、東北地方や北海道からベーリング海にかけての岩礁に生息。魚には珍しく交尾をし繁殖する生態を持つ。体長40cmほどに成長し、鍋などで食される美味しい魚。目立たないように体の色を、岩礁などの周囲の色に似せ、黒から褐色が一般的。
 昨年秋に野付半島で漁師の網にかかった魚の中から、5匹のケムシカジカを採集。その中に、色彩変異と思われる金色の個体が1匹含まれ、同館へ戻り飼育を続けてきた。
 今回、冬季オリンピックの開催に合わせ、金メダル獲得に願いをかけて展示を始めた。
 同館では、他にも体に色素がなく白く見える(アルビノ)、ナマコやウニを展示したこともあり、縁起ものとされている。
kemusikajika2.jpg 展示中のケムシカジカは、体長約15cm、金色1匹と黒色3匹。水槽の下でほとんど動かず、たまに、大きな口を開けてあくび?をしている。魚のぶつ切りを豪快に食べ、健康状態は良好だという。
 ざらざらとした皮膚に覆われ、ひらひらとした皮弁がついているため、毛虫のように毛が生えているように見えるところから名付けられたと言われている。顔立ちは、目をキョロキョロさせ愛嬌がある。
 同館三宅教平魚類飼育係は、「北海道などの寒い海に生息し、面白い特徴をもった魚をこの機会に知ってもらい、珍しい金色のケムシカジカを見て、オリンピックを応援してもらいたい」と話した。展示は2月28日まで
kissinggrummy.jpg 月替わりに魚を紹介する「マンスリー水槽」では、バレンタインにちなんだ魚を集め「バレンタイン水槽」を展示。
 「キッシンググラミー」は、細かい歯がたくさん生えた口を使い、水底の石についたコケなどをけずりとって食べている。繁殖期のオス同士は口と口で押し合い、強さを決める行動をとり、それがキスをしているように見える。他にも「レッド・プラティ」や「サンセット・プラティ」「ミッキーマウス・プラティ」を展示している。展示は2月14日まで。
 冬季営業期間展示の「冬・命の輝き」コーナーでは、相次いでふ化が始まった。鮭は、12月下旬にふ化した赤ちゃんが元気に成長。1月26日にふ化が始まったホテイウオの赤ちゃんは、ごま粒のようで全長約5mm。じっと水槽にへばりついている。2月4日にふ化を発見したハタハタの赤ちゃんは、体長1.2cmほどで、元気に泳ぎ回っている。ニシンの卵はまだ、入手できておらず、担当者も群来を待っている。展示は2月28日まで。