被災地復興へ 命~心に灯をともそう

 東日本大震災の被災地復興を願い、2月11日(火・祝)15:00から、運河プラザ(色内2)3番庫ギャラリーで、命の大切や尊さをテーマに「命~心に灯をともしましょう」と題し、読み語りや朗読、手話を交えた歌などを披露し、250名が聞き入った。
kenkououen1.jpg 同イベントは5年前から始められ、実行委員長を健康応援社の小林恵理子代表に、同体操教室のメンバーやピングリボンファミリー(辻井智珠代表)、明峰高校(最上1・戸島哲也学校長)演劇部が参加し、今回も心温まる催しとなった。また、小樽中央保育所(堺町2・磯野紀子園長)の年長組19名が初参加し会場を沸かせた。おしるこやコーヒーなどの飲み物も振舞われた。
 はじめに、地球が教室北海道小樽支部・北橋尚枝代表による、スクリーンを使い草場一壽作「いのちのまつり」と「つながっている」の読み語りが行われた。北橋氏は「命がテーマなので、子ども達に分かりやすいようにこの2冊を選んだ」と話し、来場者の子どもに参加してもらい「命のベスト」を着せ、命の大切さを語った。
 次に、小樽の朗読会「あおばと」による朗読を披露。同会は、NHKドラマ「雪あかりの街」に出演した青坂章子さんが指導する会で、月2回練習を行い、結成して1年5ヶ月が経つ。同会の7名が出演し、思いを込めた朗読を披露した。
 同イベントに共感した小樽オリーブルーテル教会(松ヶ枝1)牧師の木村繁雄氏が、地球の起源など「地球は生きている」を写真を交えて語った。
kenkououen2.jpg 2回目から参加しているピンクリボンファミリーは、小樽を中心に乳がんについての啓蒙活動を行い、がんの早期発見や検診を勧めている。自己検診の方法を伝え「早期発見のため、週1回の自己検診を習慣づけてもらいたい」と来場者に強く訴えた。
 小樽中央保育所の年長児19名は、手話を交えて3曲を披露した。少し緊張した面持ちでステージに登場した園児達は、1曲目「ふるさと」を手話を交えて元気な声で歌った。2曲目は、「よろこびの歌」を歌い、3曲目は、阪神淡路大震災で生まれ、神戸で大切に歌い継がれ、東日本大震災の被災地の希望の歌「しあわせ運べるように」を手話を交えて歌い、来場者も手話で参加。復興への思いがひとつになり、大きな拍手に包まれた。
 明峰高校演劇部2名と小林実行委員長は、朗読劇「忘れな草に未来を」を披露。この演劇は、23日(日)に、同校の総合表現・演劇コースの卒業公演で演じられる、東日本大震災にからむ生徒の生き方を通じて、生きることを問いかける同校講師の吉川勝彦氏が創作した作品で、その一部を披露した。
kenkououen3.jpg 最後の挨拶の中で、小林実行委員長は「初めて雪あかりの路でのロウソクの灯を見た時、儚く弱々しい光が集まって大きな光となっていた。それは人間も同じで、ひとりひとりの人間は小さいが、沢山の人が集まったら、大きな力が出てくるとイベントを通して学んだ。1回目は仲間だけで、2回目はピンクリボンファミリーが、3回目は明峰高校が参加し、4回目は被災地から会場へ来て、ハーモニカを演奏した。絆が少しずつ広がった。心が痛むことの多い世の中、ひとりが元気になったら、隣の人を助け、大きな愛に包まれ小樽も変われる。9月には陸前高田へ行く予定。今後も小さな活動を続けていきたい」と話した。
 市内60代の女性は、「今年で2回目。朗読の会のメンバーなど知人が出演していた。進行も上手で良かった。子ども達が元気に歌い、手話も上手だった。今後も見続けたい」と話した。
 来年は”縁”をテーマに開催する予定。
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