市内在住の鳴海康弘さんの個展が、2月26日(水)から3月2日(日)まで、市立小樽美術館(色内1)市民ギャラリー1で開かれている。120号もの大作を含む19点の油絵と、3点の彫刻を展示し、ほとんどが未発表作品。
鳴海さんは、子どもの頃から絵を描くことが好きで、武蔵野美術大学で本格的に学び、デザインの仕事に就いた。一時は画業を休んでいたが、8年前に小樽に戻り、現在は福祉の仕事をする傍ら、作品の製作に励んでいる。道展に応募し入選経験もある。
個展では、5年以内に製作した作品がほどんどで、120号の大作には、「叫び」(核兵器反対)と題した作品や紫陽花の花びらやオオバユリの種を使い、人物を表現した8作品は、人と植物は地球で共存していることを表現した。
タイトル「無題」は、割れたレコードを貼り付け、クレヨンや油彩で色鮮やかに仕上げた大作で、2ヶ月間かけて製作。何も意識しないで手の動くままに描き、そこから偶然が重なり面白さが生まれた作品だという。
また、自分の顔を粘土で作り、石膏取りした彫刻作品など、人物の顔3点も展示している。
16年前に、ドイツの芸術家ヨゼフ・ボイスが残した言葉「すべての人間は芸術家である」に共感し、アウトサイダー・アート(特に芸術の伝統的な訓練を受けておらず、名声を目指すでもなく、既成の芸術の流派や傾向・モードに一切とらわれることなく自然に表現した作品のことをいう/Wikipedia)に着目し、今後、小樽を拠点に活動を続け、一般市民や高齢者などと一緒にグループ展の開催を今年9月に予定している。自身の個展もグループ展と並行して開催する予定。
鳴海さんは、「幸せに豊かに生きるためにアートを続けたい。気楽に会場へ来て作品を楽しんでもらいたい」とPRした。
鳴海康弘個展 2月26日(木)〜3月2日(日)10:00〜17:00(最終日16:00まで)
市立小樽美術館(色内1-9-5)1階市民ギャラリー1 入場無料