発達した低気圧が北海道付近に停滞し、暴風雪が続く氷点下の厳しい寒さの中、「第38回全日本マスターズスキー選手権小樽大会」が、3月7日(金)から9日(日)の3日間の日程で始まった。
朝里川温泉スキー場(朝里川温泉1)ではアルペン競技、からまつ公園(最上2)ではクロスカントリー競技が開かれ、全国各地から30歳以上の約530名の選手が集結し、日頃の練習の成果を発揮した。昨年は、長野県山ノ内町・志賀高原で開かれ、約730名が参加し、大規模な大会となっている。
マスターズスキー大会は、1977年に北海道ニセコで「オールドパワー」全国大会が開かれ、小樽での開催は、1980年第4回オールドパワー全国大会、1996年、2005年のマスターズ大会が開かれ、9年ぶり4回目。
競技の年の12月31日までに満30歳以上が参加対象年齢。今回の選手約530名のうち、20回以上の大会出場者は36名。アルペン競技出場の大野英智さん(83)が、最多出場の39回。アルペン競技選手504人のうち、約400名が道外選手。クロスカントリー競技選手の35名は、道内から7名で、あとは道外選手となっている。
8日(土)、からまつ公園では、雪が断続的に降り続く悪天候の中、10:00から、クロスカントリー競技の第1戦クラシカルを開始した。
愛媛・福井・群馬などの全国各地から、45歳から80歳代までの女性6名と、30歳代から大会最年長の89歳までの男性29名がエントリーし、3kmと5kmのクラシカル競技が行われた。
選手達は、氷点下の気温が続く厳しい寒さを吹き飛ばし、ユニホーム姿で、颯爽とスタート地点に立ち、合図とともに勢い良くスキーを走らせた。選手達は、30秒毎に次々とスターし、場内のコースを進み、見えなくなっていった。
クロスカントリースキーは、クラシカルとフリー(スケーティング)の2つの走法があり、クラシカルは、雪上につけられた2本の溝をスキーを交互に滑らせて進む。フリー(スケーティング)は、アイススケートのように交互に足を開いて進む走法。
ゴール地点では、選手を励ます温かい声援が贈られ、役員が飲み物を用意して待機していた。
女子5kmに出場した伊藤純江さん(57・東京都)は、「小樽での大会は2005年に出場し、2度目マスターズ大会は18回経験している。怪我をしていて3年ぶりに出場した。長野オリンピックを見て、クロスカントリースキーを始めた。冬は長野などで練習し、夏はロラースキーで鍛えている。今日はワックスを失敗し滑りが悪かった。明日は、フリーなのでワックスを完璧にして心地良く滑りたい」と話した。
男子3kmに出場した谷地田哲夫さん(78・旭川)は、「スキー歴は50年。頑張って競技に挑んだ。今日は、クラシカルが得意でワックスも良かった。ワックスを決めるのもこの競技の醍醐味でもある。明日も今日のように滑りたい」とはつらつと答えた。
クロスカントリー競技第2戦フリーは、からまつ公園で10:00から開始。また、アルペン競技は、朝里川温泉スキー場で9:00から開始する予定。
◎小樽スキー連盟(大会成績等)