"しりべしコトリアート"を作ろう! 保健所で食育講座


syokuikucotriade1.jpg 小樽の食材を使った「しりべしコトリアード」を親子で作ろうと、プロから学ぶ食育講座が、3月26日(水)10:30から、小樽市総合福祉センター(富岡1)3階調理室で開かれ、市内の5歳以上の子どもと保護者の5組15名が参加した。
 「コトリアード」とは、北フランスの代表的な魚介と根菜たっぷりの郷土料理。平成23年に、しりべし・小樽地区の司厨士協会のシェフ有志等14名がメンバーとなり、地元食材を生かした新ご当地メニューとして「しりべしコトリアード」の開発に取り組んできた。
 今回の講座では、ホテルノイシュロス小樽(祝津3)の真鍋進副料理長が講師を務め、プロの手ほどきを身近で体験できる貴重な機会となった。
 小樽市保健所健康増進課が主催する同講座は、2011年2月から小樽市食育推進計画の中で、市民の健康づくりと食育推進事業の一環として、幼児期・学童期から食事づくりを体験し、プロの料理の技に触れることにより「食」に親しみ、楽しく「食育」を学ぶことを目的として始められた。
syokuikucotriade2.jpg 1回目はうどんの打ち方を、2回目には小樽のあんかけ焼きそば、そして、今回の小樽の食材をおいしく食べようとしりべしコトリアードを教わった。
 調理実習に先立ち、保健所健康増進課健康づくりグループの斉藤由紀管理栄養士による「食事バランスガイド」を使って、バランスのとれた食事について説明があった。
 その中で、市民の野菜摂取量が目標量よりかなり不足しているため、野菜を摂ることを進め、また、おやつの食べ方について量と時間を守ることを伝えた。
 その後、真鍋氏がコトリアードについて説明しながら、調理に入った。最初に、約70cmほどもある大きなタラを、参加者が取り囲む中、さばき方を披露。鱗を取り、手際良く3枚に下ろした。臭みを取るために、一度湯通しすると良いと説明した。
 魚介から取る基本のだし汁”フュメ・ド・ポアソン”を取るために、鍋にタラのアラの部分や人参の皮、パセリの茎、セロリ、玉ねぎなどと一緒に、香辛料のタイムも入れ煮込んだ。
 参加者は3班に分かれ、各テーブルごとに調理に挑戦した。タラの下ごしらえをしたり、エビの皮を剥いたり、体験を通じて学びながら、参加者は真剣に取り組んでいた。
syokuikucotriade3.jpg すり身団子「ケネル」づくりでは、まず、すり身に卵白を混ぜ、次に、生クリームや白ワイン・レモン汁・生姜汁を入れて混ぜ、冷蔵庫で寝かせた。じゃがいも、人参、長ねぎ、玉ねぎを切り、オリーブオイルとバターで炒め、フュメ・ド・ポアソンを入れて煮た。その後、タラやケネルを入れ、生クリームや塩で味を整え、真鍋氏が各班を回って味を確認し、最後にエビを入れて完成した。
 予定時間の2時間を超えたが、自分たちで作った料理が完成し、全員で「しりべしコトリアード」に舌鼓を打った。
 すりおろした玉ねぎ・ワインビネガー・塩・胡椒・オリーブオイルで作った「ヴィネグレットソース」も作り、煮込んだ野菜につけたり、スープに入れたり、本格的なフランス料理を味わった。
 桜町小学校3年生の宮下蓮琉君は、「タラを切り方を見てすごかった。家では、たまに料理の手伝いをすることもある」と話し、母親は「家では、子ども達に、”これはダメあれはダメ”と言ってしまうが、今日は思う存分料理を体験し、楽しかったと思う」と話した。
 小樽市食育の取組紹介
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