42年の歴史に幕! ポッポの家でお別れ会


pophouse1.jpg 共同保育所ポッポの家(奥沢1・清水智佳子園長)では、2014(平成26)年3月末をもって閉所し、42年の歴史に幕を下ろした。
 そのお別れ会が、4月13日(日)10:00から、同保育所で開かれ、卒園児童やその保護者、関係者が各地から約70名が集まり、思い出を語り合い閉所を惜しんだ。
 10:00からは、保育所内で使われていたおもちゃや紙芝居・絵本、給食の食器などのバザーが開かれ、思い出の品々を手に取り懐かしみ、宝物として持ち帰る人が大勢いた。
 10:30から閉所セレモニーが開かれ、清水園長は42年間を振り返りながら、「多くの人に支えられ、3月31日で閉所した。今日は温かい会を催してもらい、自分が若かった頃に入所していた方も来てくれた。思い出の品々を家へ持ち帰り、家族で思い出を語り合ってもらいたい。明るい未来へ羽ばたけたら良いなと思う。ありがとう」と挨拶した。
pophouse2.jpg 当園卒業の江本彩華さん(小2)と岡島伊吹君(小2)は、「ポッポの家では沢山の楽しい思い出ばかり。僕が一番楽しかったのはお泊まり会。私は毎日の外遊びが楽しかった。ポッポの家が無くなるのは寂しいけれど、仲間のこと、先生のこと忘れません。今まで本当にありがとうございました」と声を揃え、会場から温かい拍手の輪が広がった。
 清水園長を含め5名の保育士に、卒園児から花束の贈呈があり、目に涙を浮かべる保育士もいた。思い出の曲「どろんこと太陽」をみんなで歌い、セレモニーは終了した。
 その後、「犬のおまわりさん」のエプロンシアターや、保育士による「三びきのやぎのがらがらどん」のペープサート、大型紙芝居や保護者バンドの演奏などが行われた。午後からは、思い出を語る「茶話会」が開かれ、ポッポの家の閉所を惜しんでいた。
pophouse3.jpg 同保育所に3年間通園した子の母親は、「毎日美味しいご飯と外遊びに、先生方には沢山の手をかけてもらい感謝の気持ちでいっぱい。小樽市にもこのような保育所が増えると良いと思う。子育ての環境へ力を入れてもらいたい」と話した。
 昨年11月に、同保育所の解体費用等の寄附を募ったところ、150万円が集まり、保育所の土地の買い手がついた。3月末には、卒園児2名を含む在籍園児13名は、他の保育所等に元気に通園している。就職が決まった保育士や就活中だったりと、それぞれに旅立ちの春を迎えている。
 ポッポの家は、子育てをしながら働きたいとの声に、1971(昭和46)年、小樽で初めて産休明け保育を市内緑町で開所した。当初は、3歳未満を対象としていたが、1988(昭和63)年11月に現在の場所・奥沢に移転し、就学前までの保育を行い、多くの子ども達が入所していた。
 特色のある保育を心がけ、無農薬野菜を使った手作りの給食や元気に外で遊び丈夫な体を作ることを目標とした。近年、延長保育を21:00まで行い、緊急一時保育、広域保育など、認可保育所では対応が難しい保育ニーズに応えた無認可共同保育所と注目された。
 小樽市の人口減少に伴い、入所児が減少。市内在住児15名を維持しなければ小樽市補助対象とはならないことなどから、苦渋の閉所の決断を下した。
 関連記事1 関連記事2