4月に入り、市内各所では雪解けが進み、やっと春の訪れを感じる季節となった。
毎年、春の雪解け時期限定の”幻の滝”が、市内手宮から祝津に抜ける道道小樽海岸公園線の手宮洞窟保存館(手宮1)脇に、今年も姿を現した。
小樽市総合博物館のFacebookは、先週の水曜日(3月26日)から見え始めたと紹介している。
今年は、例年にない大雪となり、手宮公園の積雪が溶けて水となり、斜面を流れ、滝となって勢い良く歩道まで流れ落ちている。
北海道鉄道発祥の遺産でもある、レンガ積みの擁壁を流れ落ちる様子に気づく頃、厳しく雪が多い小樽の長い冬に終わりを告げ、一気に春へ加速し、わずかな間の春の風物詩として市民に見守られている。
この手宮の滝は、1882(明治15)年、明治天皇の御行幸の時のために確保された、御前水井から溢れる水によって出来る滝。通称「御前水の滝」と呼ばれている。
4月2日の小樽市の気温は、最高気温9.4℃(15:12)となり、日差しも暖かく穏やかな日となった。59cmあった積雪が、7cmも溶け52cmとなった。
手宮の滝周辺は、水の流れる音が響きわたり、近づくとヒヨドリなどの野鳥の声も聞こえてくる。良く見ると、周辺の木々にヒヨドリの姿を見ることができ、ちょっとしたバードウォッチング気分も味わえる。
歩道には、コンクリートを突き抜けてふきのとうが顔を出し、近所に住む主婦は、「春が来たね!」と眺めていた。
札幌管区気象台の予報では、明日はさらに気温が上昇し、道内は2桁の気温になるところが多いが、雲が広がり、午後には、大気の状態が不安定になり、急な雨に注意が必要とのこと。
さらに、雪解けが進むと、しばらくは、季節限定の”幻の滝”を楽しむことができそうだ。
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