絶妙なタイミングの数々 "フォート光友会写真展"


 毎年この時期に開かれる「フォート光友会写真展」(増田輝敏会長)が、6月4日(水)から8日(日)まで、市立小樽美術館(色内1)1階多目的ギャラリーで始まり、今年で22回目となった。
 今回は、同会員の9名の38作品と、同会講師で北海道写真協会審査員でもある加賀谷重雄氏の昨年に続き、「北の彩景」と題し、北海道に生息する熊や鷹、桜の花びらや紅葉した落ち葉が水面に渦巻く様子を捉えた5点を展示している。
photekoyukai1.jpg 展示作品のほどんどが、半切から全紙サイズの大判にプリントした色鮮やかなカラー写真がずらりと並び、大変見応えがあり、同写真展を心待ちにしている市民も多い。
 同会の名称である「フォート」は写真を意味し、「光」は写真を写す時のポイント、「友」は共に良い写真を撮るという意味が込められている。40代から80代の小樽や余市の男女9名が会員となり、写歴が長く道展で入選・入賞を経験するベテランが多い。年8回の例会を開き、気に入った写真を2Lサイズにプリントして持ち寄り、互選し、増田会長や加賀谷講師が交代で審査する。最終的には総合順位をつけ、技術の向上を図っている。また、年2〜3回の撮影会を開き、足を伸ばし道内各地での撮影会を楽しんでいる。
 会場には、それぞれ会員が、撮影会や日頃の活動の中で、気に入ったものを自分で選んで出展。桜や野鳥、羊蹄山をテーマにした作品もあり、9人分にスペースを割り当て、それぞれの個展のような写真展となっている。
photekoyukai2.jpg 余市在住の若林進さんは、色鮮やかな写真に注目が集まる。羊蹄山の雪と雲の白、空の青が水田に反射している光景や、主虹と副虹の2つの虹を捉えた写真などを出展。
 薬師セツ子さんは、なえぼ公園での野鳥を見事に捉えた写真6枚を出展。普段あまりお目にかかれないクロムツギ、ルリビタキ、メジロ、ヤマゲラ、アカゲラを絶妙なタイミングで捉えた作品が並んでいる。
 武内伸一さんは、運河を行き交うボートと運河散策路の賑わう人々を色鮮やかに捉え、落合ダム(赤井川)の緑の中に、真っ赤なカヌーが現れたところをタイミング良く撮影した作品などが並んでいる。
 増田会長は、「恒例の写真展となり、開催の問合せもあった。来場者には『レベルが高い』と言われている。是非、この機会に足を運んでいただきたい」と話した。
 第22会フォート光友会写真展 6月4日(水)〜8日(日)10:00〜17:00
 市立小樽美術館(色内1-9-5)多目的ギャラリー 入場無料
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