新幹線開業効果を高める提言書 市へ提出


 北海道新幹線建設促進小樽期成会(山本秀明会長)は、6月24日(火)、道新幹線開業効果を高めるための有効活用についての提言書を小樽市に提出した。新小樽(仮称)駅周辺の整備に向けて様々な提案が盛り込まれた。
 2012(平成24)年6月に、北海道新幹線新函館(仮)から札幌間の工事実施計画が認可、着工し、2035(平成47)年までの開業が予定されている。
 北海道新幹線の有効活用策を検討するために、2012(平成24)年11月に北海道新幹線有効活用ワークショップ(中野豊座長)を立ち上げ、小樽のまちの発展に有効な周辺開発や経済効果等の方向性を取りまとめ、新小樽(仮称)駅周辺の整備に向けての提言書を作成した。
0624shinkansen.jpg 24日(火)14:00から市役所(花園2)2階記者室で、山本会長・山崎範夫専務理事(同小樽期成会)・中野座長(同ワークショップ)が出席し、提言書の概要を説明した。
 山本会長は、「新幹線がしっかりと機能し、地元の振興に役に立つような方法を、地元から提言する必要がある。考え方のひとつとして提言したもので、現実的なことについては簡単にいかない問題も多々あるが、知恵を使いより良いものが出てくる可能性があり、地元としての新幹線の活かし方を一番の目的としている」と話した。
 中野座長は、10:00から同小樽期成会の総会が行われた中で、函館から先の札幌延伸の進捗状況は、トンネルが3つ発注され、近い内に1部掘削に入る予定で、すでに函館から札幌延伸の工事が始まっている状況を伝え、「必ず、新小樽駅が天神にできることになる。仮に小樽で何も仕組みを作らなければ、新小樽駅には、こだまの各駅停車の1本しか停まらないことになることを防ぎたい。のぞみ・ひかり・こだまの全タイプの新幹線を新小樽駅に停めるために、何が必要かを提言にまとめた」と説明した。
 さらに、「手稲地区の利用客をどのように小樽へ取り込むかがポイントとなる。何もしなければ手稲の利用客は札幌に流れる。新小樽の利便性を図ると手稲の利用客が小樽へ必然的に流れ、乗降客が増え、産業が活性化し、就労人口が増え、通勤に新幹線を利用すれば定住人口が増えることに繋がると考える」と強調した。
 現在の小樽駅と新駅がひとつの駅として認識できる環境を実現させるためには、2つの駅と小樽港をできる限り短時間で結び一体性を高め、札幌等からの新幹線利用者が小樽駅からの乗継の利便性を認識し、新小樽駅乗降ニーズが拡大し、全列車を停車させることに繋がる。これに伴い、新駅舎から朝里川温泉、キロロ、天狗山など既存の観光地へアクセスが可能。周辺自治体への業務・観光の中継基地化を図り、新駅の乗降ニーズを拡大させる。
 また、高速道路を活用した2次交通を充実させることにより、新幹線駅の利便性を向上させ、利用客を増加させる。駅周辺には大規模駐車場を確保し、自動車利用者の利便性を図る。駅周辺には都市型住宅を整備し、札幌への新幹線通勤利用者が増えるなどの提案が盛り込まれていた。
 北海道新幹線建設促進後志小樽期成会 活動内容
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