防火基準に適合"表示制度"運用開始 市消防本部


fire-mark1.jpg 全国の消防本部では、8月1日から「表示制度」の運用開始した。それに伴い、小樽市消防本部では、10:00から、株式会社定山渓パークホテル「運河の宿 おたるふる川」(色内1)の嶋崎貴夫営繕に、同消防本部予防課・土田和豊課長が、表示基準適合通知書と表示マークを手渡し、市内で第1号の表示マークを交付した。
 「表示制度」とは、2012(平成24)年、広島県福山市で発生したホテル火災を教訓に、消防法令の基準となる防火管理の実施状況(自衛消防訓練や消防用設備の点検など)や建築基準法の防火に関する基準(避難階段の整備など)に適合している建物に、消防機関から表示マークを交付する制度で、全国で2014(平成26)年4月1日から受付・審査を始めた。
 対象施設は、収容人員30人以上で地上3階以上のホテルや旅館、収容人員30人以上で地上3階以上の複合用途の建物内にホテルや旅館がある施設で、市内には25施設がある。75施設が参加した表示制度の説明会を、4月30日に開催している。
fire-mark2.jpg 交付を希望する施設は、必要書類を添えて、消防機関へ申請。建物が表示基準に適合しているかを審査し、適合と認められた施設に交付される。
 最初の表示マークは、銀色で有効期限1年間、更新が必要。3年間継続して表示基準に適合していると認められた場合は、金色の表示マークが交付され、有効期間は3年となる。
 同ホテルでは、消防法令等の防火基準に適合している建物であることが、利用者に分かるように、フロントにマークを掲示する予定。交付された施設は、同本部HPに適合店として掲載され、広く安全性をPRできる。
 また、表示マークを基準に合わせて複製でき、10ヶ所まで建物に掲示できる。外国人観光客のために韓国語や英語での表記も可能。
fire-mark3.jpg 同ホテルでは、4月に申請し、6月中に審査を受け、不備な所を整備し交付となった。「非常階段を直したり、良いきっかけとなった。今後、この状態を継続し、3年後の金の表示マークへチャレンジしていきたい」と関係者は話した。
 土田課長は、「一定条件を満たすためには苦労があるが、今の状況を継続し、利用者の安全を図ってもらいたい。他の施設も、同ホテルの維持管理を見習い、交付を受けてもらいたい」と話した。
 8月1日付けでは、ホテル稲穂(稲穂3)へも交付。現在審査中のホテルが2件。今後、全対象施設への交付に、関係者は期待を寄せている。
 小樽市消防本部〜ホテル、旅館等を対象とした表示制度
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