秋の「SLニセコ号」発車! 11/3まで土・日・祝日運行

 秋の行楽シーズンを迎え JR北海道では、札幌駅から小樽駅を経由して蘭越駅まで、SLニセコ号の運行を、9月20日(土)から11月3日(月・祝)の延べ17日間の日程で始めた。運行を待ちわびたSLファンが、小樽駅ホームに大勢駆けつけ、写真撮影をする人々でごったがえした。
0920SLniseko3.jpg 初日20日(土)9:45から、裕次郎ホームの別名を持つ小樽駅4番線ホームでは、北海道後志総合振興局局長や各停車駅の市町村長らが出席し出発式が行なわれた。
 SLニセコ号運行推進協議会・福島世二会長(倶知安町長)は、「今年も行楽シーズンを迎え、SLニセコ号の運行の季節となり、今日の日を沢山の方が待っていた。ロマン溢れる裕次郎ホームで、15回目の出発式が盛大に開かれた。ひとシーズン・3,500人が利用し、今まで5万人以上がSLニセコ号を楽しんだ。今日から17日間、煙と汽笛を鳴らしながら、小樽からは、片道2時間30分の旅となり、停車する各駅では、それぞれの特産品を用意し、オリジナルな町の特色を生かして歓迎している。後志の雄大な景色やニセコ山系を見ながら、思い出に残るSLの旅としていただきたい」と挨拶した。0920SLniseko2.jpg
 SLニセコ号運行初日を記念し、また、沿線市町村の更なる発展を願い、小樽駅長をはじめ、後志振興局長・各市町村長ら9名によるテープカットが行われ、SLファンから大きな拍手が沸き起こっていた。
 8:31に札幌駅を出発したSLニセコ号は、ディーゼル機関車を先頭に、客室3両とカフェカーの客車4両で、9:17小樽駅に到着し、大勢のSLファンが出迎えた。客室には、ダルマストーブがあり、2号車カフェカーでは、飲み物や記念品を販売。車掌2名・機関士・機関士助手・客室乗務員・販売員の乗員と、216名のほぼ定員に達する乗客を乗せて、9:58に小樽駅を出発。小樽駅からは、ディーゼル機関車に代わりSLが牽引し、蘭越駅には12:27に着く予定。
 復路は、SLが牽引してニセコ駅を15:40に出発し、各駅に停車しながら、小樽駅に17:46に到着。札幌へ向け、ディーゼル機関車が牽引して、札幌駅に19:00に到着となる。札幌~倶知安間は全車指定席、倶知安〜蘭越間は全車自由席。
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 4番ホームでは、時折、黒煙をもくもくと上げる迫力ある姿をバックに、記念撮影する人々や乗客らで混雑が続いた。いよいよ出発の時刻の9:58、嶋保余市町長が出発の合図を行い、小樽潮太鼓保存会による太鼓の演奏の中、大きな汽笛を響かせ、煙を吐きながら、ゆっくりとホームを動き出し、やがてその姿を後志路に消した。
 札幌から家族6人で乗車した女性は、「子どもがSLを喜んでいる。レトロな雰囲気や匂いなどが楽しめ、のんびり揺られて旅をするのが気に入っている。ニセコまで行き、喫茶店に寄るのが楽しみ」と話した。
 同運行は、平成11年に開始され、今年で15回目となるが、JR内での安全問題や新幹線建設などで、来年度、大沼地区やニセコ地区でのSLの運行休止を検討している。
 SLニセコ号の案内
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