『一原有徳作品集』 抽選で50名にプレゼント!


 一原氏の命日である10月1日(水)から2ヶ月間、市立小樽美術館(色内1)3階一原有徳記念ホールの有料入館者を対象として、抽選で50名に画集がプレゼントされる。
itiharaarinori1.jpg 画集は、日本を代表する「現代版画の鬼才」と讃えられた美術家一原有徳氏の「ICHIHARA 一原有徳作品集」(1989年・現代企画室出版)。抽選は、来館時に行われ、その場で当たりはずれが分かる。
 同企画は、遺族の一原正明氏が、父の業績を広く周知し、作品を愛好する人々をさらに増やしてほしいという願いから、同氏所有の50冊を同館協力会に寄贈。抽選方法はくじ引きでで、くじは、同氏が、一原氏の実物の版画作品のヤレ(ハネモノ)を利用し、適当な大きさに切り、ホチキスで止めて作った。
 はずれくじであっても、一原氏の作品の一部であり、ミニ額に入れて飾って楽しむこともできる。
 一原氏は、1910年徳島県に生まれ。1927年、逓信省小樽貯金局に勤務。生涯を小樽で過ごし、特殊な技法にこだわる版画家として名高く、画家、俳人や登山家としても知られている。作品は高い評価を受け、北海道文化賞など数々の賞を受賞。2010年10月1日に100歳で逝去した。
itiharaarinori2.jpg 2011年4月に、同館3階に「一原有徳記念ホール」を開設。同館が収蔵する約1,000点の作品を年1・2回入れ替えて展示を行い、市民はもとより全国各地から多くの愛好家が同ホールを訪れている。
 今回の催しに合わせ、展示物を替えて、9月20日(土)から2015年3月15日(日)まで、「幻視者 一原有徳の世界5 ミニアチュールによる版のいろいろ」を開催。初展示作品なども含めて1952年頃の作品から1997年までの62作品を展示公開している。
 また、同ホールには、一原氏の市内潮見台のアトリエを再現し、実際の制作の雰囲気が味わえ、一原氏を身近に感じることができる。
 プレゼントされる豪華画集「ICHIHARA 一原有徳作品集」は、大型本(縦29.8×横22.6×厚3.6)・345ページ・1989年刊行で、現代企画室出版。定価19,440円。1951年に油彩画をはじめてから晩年に至るまでの版画、オブジェ、立体などの作品が整理され、文筆家としての記述を記載。ファンにはたまらない一冊となっている。
 同館職員は、「このようなプレゼントは、同館でも初めてのこと。抽選を楽しみながら、同記念ホールでも初公開となる作品を鑑賞し、一原氏の新たな一面を見てもらいたい」と話した。
 市立小樽美術館〜一原有徳記念ホール
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