きのこの秋!名前や有毒・食敵などを鑑定


kinokokantei1.jpg 秋の恒例行事のひとつ、市内に自生するきのこを展示し鑑定する「きのこと秋の自然展」が、10月5日(日)9:30から、小樽市総合博物館(手宮1)本館2階研修室で開かれた。
 きのこ博士で知られる「北海道のきのこ」などの著者・五十嵐恒夫北大名誉教授による鑑定会も開かれ、小樽きのこの会の会員4名も参加。来館者の質問などに対応し、大勢のきのこファンが訪れていた。
 同イベントに合わせ、小樽きのこの会会員と同博物館職員、保健所職員らが、3日(金)に天狗山で、4日(土)になえぼ公園(幸1)で、きのこを採集した。約80種類のきのこに、名前とともに、「食適」・「食不適」・「有毒」・「有毒不明」を判別した添え書きをつけて展示。不同定のきのこも約40種類ほどあった。
 15:00まで随時、持ち込まれたきのこを鑑定し、名前が判明したものは展示していき、最終的には、約100種類ほどになるという。
 代表的なきのこハナイグチ(通称:ラクヨウ)は、多くの人々に食されているが、毒を持つきのこも多く、食べる場合は充分な注意が必要となる。

 同館山本亜生学芸員は、「今年は、形の良いきのこも多くあり、定番から初めて見つけたきのこもある。最近では若い世代にも、きのこに興味を持つ人が増えている。市内の山々にもいろいろなきのこがあることを知ってもらい、興味を持って秋の自然を楽しんでもらいたい」と話した。
 会場には、毒を持つ色鮮やかな「ベニテングタケ」や、クラゲのような食感が楽しめる「ノボリリュウ」、セミの抜け殻から寄生する珍しいセミタケの一種や高級食材の「マクキヌガサタケ」も展示している。
 不明のきのこを持参した男性は、五十嵐教授に鑑定を依頼した。教授は、きのこをルーペで観察し、「どこで見つけたのか、どんな生え方をしていたのか」など、採取の経緯を詳しく聞き、「キシメジ科」であることが判明、名前までは分からなかった。
kinokokantei2.jpg 市内在住で同きのこの会の会員は、今朝、なえぼ公園で6〜7種類のきのこを採取して持参。鑑定すると有毒のきのこもあった。
 小樽きのこの会は、現在、40から80歳までの65名で、6月から10月までの最終の日曜日、なえぼ公園に集合し、きのこを採ったり、名前を調べたりして、きのこについての知識を養い、9月には、採取したきのこを鍋にして味わいも楽しんでいる。
 会員5年目の女性は、「ラクヨウ以外にもツバナラタケやホテイナラタケなど食べられるきのこを知ることができる。毒きのこも沢山ある中、フランスやイタリア料理で使われるグルメ的なきのこも小樽に自生し楽しんでいる」と、きのこに魅せられている様子だった。
 会場には、子ども向けに、きのこをモチーフにしたグッズも展示され、子どもから大人まで幅広い年代のきのこファンが集まり、きのこ談話に華を咲かせていた。
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