19人のガラス作家集結 「小樽硝子アート展2014」


 小樽市内の工房等で製作活動するガラス作家が集結した「小樽硝子アート展2014」が、10月29日(水)から11月2日(日)の日程で、市立小樽美術館(色内1)1階市民ギャラリーを会場に、小樽市文化祭協賛事業として初開催されている。
glassart2014-1.jpg ガラスの町小樽にふさわしく、高いレベルと個性あふれる、様々な分野の作家19人の19作品が一堂に集結。ガラスの持ち味を生かしながら、ガラスの芸術性を多彩に表現したアート作品に、来館者は見入っていた。
 同アート展は、夏と冬に開かれるガラスイベント小樽がらす市実行委員会が主催。美術館の空間を使い、照明のあて方などにも工夫し、作品を引き立たせる展示を、作家が集まって行なった。
 作家のほとんどが、このアート展のための作品づくりを行い、市内のショップや恒例のがらす市では味わえない、ガラスの魅力を再発見できる機会となっている。参加する19人の作家が、2名ずつ交代で会場に常駐し、作品の紹介や工程などを必要に応じて説明し、いろいろな分野の作家と直に触れ合えるアート展。
glassart2014-2.jpg 会場では、作品を壁に掛けたり、白いボックスの上に展示したり、中には床に置いて展示している作品もある。また、製作に使用する作業台や製作の様子をビデオで放映。プロフィールや作品への意図などが書かれたプレートが全作品に添えられている。
 「浅原硝子製作所」浅原宰一郎さんは、浮き玉づくりの技術で大小様々で色もカラフルなガラスを木のオブジェに展示した「-uki-」を出展。
 バーナーワークで様々な動物を製作する「バーナーワーク青山」の青山久美さんの代表作の「もやし」。ガラスが見せる一瞬の表情を尊重したいと「龍」を出展した「ヴェールボア」森智清さんの作品。「硝子工房NAKAMORI」中森信人さんは、吹きガラスを始めた原点に戻り、キラキラを表現した「煌めき」。
 サンドブラストという技法(表面に砂などの研磨材を吹き付ける加工法)を使ってガラス作品を作る「ブラスト工房宇央」中村光一さんは、震災へ向けて「希望」を表現した作品など。
 会場の当番を務める「イメージ・グラス」代表・木村由紀子さんは、アネモネと蝶を手描きしたガラス絵を出展。「作家さんがそれぞれに、普段お見せできないアートな部分を見せられる良い機会となり、19人が一堂に集まる魅力ある展示会で、小樽にぴったりだと思う。この機会に、是非、足を運んでいただきたい」と話した。

 市内50代の女性は、「ガラスアート展を楽しみにしていた。木村さんのガラス絵は、繊細な感じがする。作家さんの持つ優しさや柔らかさが作品に出ている。お友達への贈り物に、小樽らしい物となるガラスをプレゼントして大変喜ばれている」と話した。
 小樽硝子アート展2014 10月29日(水)〜11月2日(日)10:00〜17:00
 市立小樽美術館(色内1)市民ギャラリー 入場無料
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