潮見台中へ潮陵高教諭派遣 中高連携で英語の授業


 小樽市立潮見台中学校(潮見台1・平井秀昭校長)は、校区内にある高校との連携を図ろうと、新たな取り組みを始めた。
seienenglish3.jpg 11月26日(水)、2年1組33名を対象に、3校時目(10:50〜11:40)の英語の授業時間を利用して、校区内にある小樽潮陵高等学校(潮見台2)の英語教諭・岩田哲氏を派遣し、本校英語担当教諭・青木ゆう氏とチームティーチングを行なった。
 なるべく英語だけを使いながら授業が進められ、生徒らは積極的な姿勢で授業に参加していた。
 文科省では、「英語教育の在り方」に関する会議を開き、英語教育の充実強化を明らかにし、中学校では、言語活動を重視、英語で授業を行うことを基本とするなどを提案している。
 この取り組みは、地域の高校との連携を通し、生徒の当該教科における学習内容の連続性を意識し、中学校における指導の充実を図り、高等学校へ進学した際にもスムーズな学びとなるよう基礎・基本を定着させ、高等学校進学に向けての意欲の向上を図ることを目的としている。seienenglish2.jpg
 同校2年生の英語の進み具合に合わせ、「比較級」について、岩田教諭が予め資料を用意し配布した。
 初めて学ぶ「比較級」を、文法より実践的なコミュニケーションを重視して進められた。身長について尋ね、自分と友達の身長を比較し、高いや低いを会話形式で学んだ。
 形容詞や副詞の語尾に「er」をつけて発音してみたり、興味をそそる例文が用意され、楽しみながら英語を学んでいた。
 授業を受けた小山和士君は、「楽しい授業だった。いつもの英語の授業は日本語も使っているが、今日は英語のみで集中して聞こうと思い、有意義な時間だった。高校の先生もユーモアがあり、親しみやすかった。英語を話せると便利で、世界が広がると思う」と感想を話した。
seienenglish1.jpg 授業を終えた岩田教諭は、「授業では、反応が良く積極性があった。高校としても、中学校を訪問する機会がなく、情報に乏しい。今回の取り組みで、中学の教科書を見たり、学生と接し分かったことも多く、今後、連携を深めていきたい。本来あるべきもので大切なことだと感じ、お互いにメリットがある」と話した。
 同校平井校長は、「校区内に2校の高校があるが、英語の言語活動に力を入れることと地元の高校ということもあり、高校の先生に親しみを感じ、高校への理解を深めてもらいたいとお願いした。2年生は、来年進学となり、そのためにも地元の高校を知り、進路選択を広げるのも目的のひとつとなる。今後、継続できれば」と話した。
 なお、12月5日(金)3校時目(10:50〜11:40)、同じく2年1組の生徒を対象に、小樽水産高等学校の古賀英裕教諭を派遣し、技術科における「生物の育成に関する技術」について授業を行う予定。