小中生の自由研究作品展 総合博物館


 市内の小中学生が取り組んだ自由研究作品を紹介する「平成26年度自由研究作品展」が、11月14日(土)から24日(月・祝)まで、小樽市総合博物館(手宮1)本館2階回廊で展示公開している。
 今年で7回目となる同作品展は、市内の小中学校の児童生徒から、歴史・自然・科学等に関する作品を募集することにより、児童生徒の興味や関心を高め、創造性の育成を図ることを目的として開かれている。募集作品は、①観察や実験、②地域に関する調査・研究、③工作、④標本・科学写真及びスケッチ等で、キットやプラモデルなどは該当しない。
freeresearch1.jpg 今年度は、市内9校の小学校から86作品と中学校2校から26作品、小樽少年少女発明クラブから2作品の計114作品の応募があった。同館学芸員が審査員となり、41作品の入選を選び、学芸員が特に推薦する学芸員推薦を9作品、その中で館長が特に推薦する作品1点が選ばれた。今回は、調べ物の作品が多いという。
 昨年度は、小学校12校88作品、中学校3校28作品、少年少女発明クラブ1作品の計117作品の応募だった。
 同館・相内館長の推薦する作品は、稲穂小学校6年北川紗帆さんの「小樽港について調べてみました!」で、日本海航路として栄えた小樽港にスポットを当て、小樽にぴったりの題材を調査。知っているようで、知られていない小樽の港を細かく調査し発表している。
 おたるみなと資料館へ足を運び、様々な観点から小樽の港を調査。防波堤の時代の変遷を調べ、明治40年頃の港の様子から、大正・昭和の資料を添付した。使用したコンクリートについても調べて紹介している。調査の手順をしっかりと踏まえ、写真を交えて制作し、分かりやすく見やすく、丁寧に書かれている。
freeresearch2.jpg 他には、人力車に乗って小樽の歴史を再認識したり、博物館主催の「冬鳥の観察会」に参加し、さらに、ウトナイ湖へ足を伸ばして調査。飛来する野鳥を写真付きで解説し、写真に収めることができなかった鳥は、絵に書いて紹介している。
 工作編では、綿棒1,400本を使いアート作品に仕上げたり、小学2年生らしさが残るエプロンと三角巾には、手作り感が出ている。
 小樽をはじめ、赤井川や北竜町で採集した昆虫を立派な標本に仕上げた作品や、太陽系の星たちについて調べ、それぞれを比較してみたり、後志管内や札幌のマンホールのデザイン17枚を紹介したり、様々なテーマで調査し制作した努力が、作品からにじみ出ており、来場者は立ち止まって見入っていた。
 同館伊藤公裕学芸員は、「素晴らしい作品が多く、今後も調査や研究を継続してもらいたい。学芸員のアドバイスを読んで参考にし、来年に期待している。当館では、様々なイベントを開催。それに、参加して自由研究のヒントにしてもらいたい。また、質問や研究のアドバイスを気軽に受けられることができ、自由研究で発表するなど、大いに博物館を活用してもらいたい」と話した。
 平成26年度 小樽市総合博物館自由研究作品展
 11月14日(土)〜24日(月・祝 )火曜日を除く9:30〜17:00
 小樽市総合博物館(手宮1)本館2階回廊
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