書道と詩吟の初共演 「瑞鳳書道・アート書道展」


zuihouten1.jpg 市立小樽美術館(色内1)1階多目的ギャラリーで、3月26日(木)から29日(日)まで、瑞鳳書道・アート書道展が、開催中。28日(土)14:00から、展示会場で、書道吟「小楠公の母を詠ず」が開かれ、書道や詩吟に興味を持つ市民ら約50名が会場に集まり、書道吟を鑑賞した。
 同書道展を開催する瑞鳳書道会(緑1)佐々木鳳月氏は、東京出身で、小樽在住40年。父親が書道の指導者であったことから、小さい頃から書道を教わっていた。小樽に教室を開いて34年目となり、多くの人に指導を続けてきた。
 以前は、市内の銀行ホールを会場に展示会を行っていたが、今回初めて美術館での開催となった。展示作品は、佐々木氏の教室の生徒40名が、半年前から展示会のために制作に励んだ力作と、佐々木氏の師である父親の作品、佐々木氏が8年前から取り組むアート書道作品11点など約80点を展示している。

 花火という文字をイメージを膨らませて書いてみたところ、気に入った文字が完成し、それをきっかけに、アート書道の作品づくりが始まった。
 文字をイメージし、顔料や絵の具を混ぜたり、筆で濃淡を出したり、自由な発想で書き上げる。「白雲」では、雲が流れるイメージで文字の形を表現したり、「満月」は、黒の用紙に、黄色を混ぜ、満月をイメージした自由な発想で書く。どれも佐々木氏の遊び心が感じられ、楽しめる作品が並んだ。
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 佐々木氏は、長年、自宅で詩吟教室も開いている。同会場で、28日(土)14:00から、佐々木氏の教室に通う高校生や大学生5名が書士となり、佐々木氏が吟士を務めた。
 会場の床に半紙を敷き、佐々木氏の詩吟に合わせた文字を書く、書道吟が、同館で初めて開催された。書士を囲むように見物客が詰めかけ、佐々木氏の響きわたる詩吟に耳を傾け、書道の筆さばきに見入っていた。
 佐々木氏に詩吟を習う札幌の生徒らも会場を訪れ、「素晴らしい最高の書道吟だった。詩吟を習い50年になる。先生は、道内で1番の実力者で、とても素敵な先生。これからも詩吟を続けていきたい」と話した。
zuihouten3.jpg 書士を務めた札幌在住の藤絵里香さんは、「今日のために沢山練習した。練習の時よりも本番の方が、みんな力を入れて詩を書いていた。練習を続けるうちに上手くいった時の達成感や”綺麗な字ね”と言われると嬉しい」と話した。
 佐々木氏は、「展示会では、子ども達の力作やみんな一生懸命に取り組んだ作品、アート書道を知ってもらい、楽しんでもらいたい。継続は力なりです」と話した。
 瑞鳳書道・アート書道展 3月26日(木)〜29日(日)10:00〜17:00(最終日16:00)
 市立小樽美術館(色内1)1階多目的ギャラリー 入場無料