見所満載! 伝統誇る小樽チャーチル会展


 62年もの歴史ある絵画展「小樽チャーチル会展」が、4月23日(木)から26日(日)まで、市立小樽美術館(色内1)1階ギャラリーを貸切にして始まった。
churchillkai1.jpg 今回は、ほとんどが市内在住で、60歳代から80歳代までの会員・男女11名と賛助作品2名の81点をずらりと展示している。
 テーマは自由で、それぞれが描きたいものを描き、コツコツと作品づくりに励み、持ち寄った。水彩・油彩の3号から100号の比較的大きいサイズの絵が美術館の会場に映え、多くの人々が訪れていた。
 高齢に伴い会員が減少しても、同館1階ギャラリーを貸切にして開催することを前提に、1人何点でも出展でき、13名の個展が集結した絵画展のよう。一番多い出展者は、田中稔さんの12点。
 ほとんどが新作のため、1年がかりで作品製作に励み、作品を発表できることや会員同士の作品の鑑賞を楽しみにしている。
churchillkai2.jpg 同会は、イギリス戦時内閣(1940~1945)のウィンストン・チャーチル首相が、世界平和を願い、日曜日に絵画を楽しんでいたことに倣って作られた全国的な会で、小樽も最初は所属していたが、脱退しても会名は引き継ぎ、現在まで62年もの歴史を重ね続けてきた。
 会場では、四季折々の小樽運河や、富岡教会、海外旅行へ出かけた思い出の風景画など、多彩な作品の数々に、来場者は見入っていた。
 鹿嶋和子さんは昨年入会した一番新しい会員で、小樽運河やふきだし公園などの風景画と自画像の8点を出展し、どれも丁寧に描かれている。人物画が好きで、最近はモデルになる人がいないそうだ。「運河の絵は、皆さんに喜ばれるが、何度運河を描いても難しい」と話した。
churchillkai3.jpg 同会の桜と言えば小原未知世さんの作品で、毎年、多くの来場者を魅了している。今回は、しだれ桜や満開の桜など、青い空にピンクの桜が映え、繊細で印象深くこの季節にぴったりの作品。小原さんは、「6年前から桜を描いている。絵を見て、厳しい意見を今後の成長のためにいただきたい」と話した。
 松田孝康さんと小林達夫さんは、賛助作品として出展し、貫禄ある作品が並んでいる。当番の会員は、「花見がてら美術館へ足を運び、会場をぐるりと鑑賞してもらいたい」と話した。
 第62回小樽チャーチル会展 4月22日(水)〜26日(日)10:00~17:00(最終日16:30)
 市立小樽美術館(色内1)1階市民・多目的ギャラリー 入場無料
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