珠玉のハーモニー! 札幌コダーイ合唱団


 市立小樽美術館(色内2・佐藤敬爾館長)は、特別展「小樽運河・いまむかし」関連事業の第3弾「札幌コダーイ合唱団ミュージアムコンサート はるかな国と時代を旅する」を、6月13日(土)14:00から同館2階展示室で開いた。同合唱団24名の珠玉のハーモニーに、市民ら90名は酔いしれ、絵画と合唱を堪能した。
kodaly1.jpg 同合唱団の指揮を務める中村隆夫氏は、小学生の頃から小樽に住み、北海道教育大学名誉教授で、日本コダーイ協会会長。バッハやヘンデルなどのバロック作品に取り組み、北欧とハンガリーの音楽を得意としている。「会場での運河の絵に圧倒され、1つ1つに物語を感じる。小樽は、常に大事な町で、懐かしさと古い時代の良さ、住んできた喜びを感じる」と話した。
 運河から繋がる遠い国々に思いを馳せ、歌を通じて国と時代を旅する曲目を演奏した。中村氏による曲についての解説もあり、来場者に優しい演奏会となった。
 1部は、バロック音楽を代表する作曲家・シュッツ作の「主に向かえ新しき歌を歌え」を含む、礼拝に用いる教会の音楽などを4曲。
kodaly2.jpg 2部は、フィンランドやアイルランドの民謡や、スコットランドの民謡のしんみりと故郷を思う曲「麦畑」も演奏し、中村氏が過去に訪れた経験から見た情景も合わせて語られた。
 3部には、ハンガリーの田舎の雰囲気を感じるコダーイの代表作「マトラの風景」を演奏し、透明感を携えた艶やかな歌声が会場に響き渡り、聴衆を魅了した。
 札幌コダーイ合唱団は、コダーイ・ゾルターン作品をはじめとする、ハンガリーの合唱作品の紹介と普及を目的に、1976(昭和51)年、札幌コダーイ室内合唱団の名称で設立。バロックや現代作品を中心に、バッハやヘンデルなど有名作品の演奏に取り組む。1998(平成10)年から札幌コダーイ合唱団と改称している。
 市内50代の女性は、「会場での響きも良く素晴らしい。言葉の発音も綺麗。先生のお話は分かりやすく、親しみやすい語り方でした」と満足していた。
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