市議会・総務常任委に参与出席!「カジノ反対」請願を不採択


 小樽市議会第2回定例会は、7月2日(木)13:00から、総務・経済・厚生・建設の4常任委員会が開かれ、付託議案について質疑を行い採決した。
 その結果、議案4号「小樽市市営住宅条例の一部を改正する条例案」から議案14号「動産の取得について(救助工作車)」までの11件を可決し、議案15号「小樽市非核港湾条例案」は否決。
0702council2.jpg 請願の「小樽市への賭博場・カジノ誘致反対方について」は、不採択。6つの陳情のうち、5つを採択し、「朝里におけるまちづくりセンターの建設方について」は、継続審査となった。
 経済常任委員会(中村岩雄委員長)では、6月19日(金)に、「カジノ誘致に反対する小樽市民の会」(長谷川久共同代表)から、小貫議員と石田議員の紹介で、小樽市に賭博場・カジノを誘致しないよう求める請願書と署名10,310筆を添えて市議会に提出した。経済常任委員会に付託され、同会関係者が傍聴し見守った。
 酒井隆行議員から森井秀明市長に、カジノ誘致反対を明言しているが、今後、本市における状況がいかに変化をしようとも、市長の在任期間中は、カジノ誘致に向けた取り組みを一切行わないのか確認した。
 森井市長は、「カジノについては、小樽の持つ環境や風土に適さない施設であると考え、就任中は、もちろん、それに対して行動することはない」と答弁し退席した。
 経済常任委員会が、カジノ誘致反対の請願を不採択にしたことで、市議会は市長の反対姿勢に異を唱えることとなり、行政と議会が全く逆の意思を示したことで、今後も尾を引くことになった。
 森井市長が初任用した参与について、本定例会では連日、参与任用にまつわる問題について質疑を重ねてきた。
0702council1.jpg 総務常任委員会(山田雅敏委員長)では、参与に出席の要求が出され、初めて、堤正和参与が公の場に姿を現した。
 濱本進議員や安斎哲也議員により、様々な質問がぶつけられた。堤氏は、的確な答弁とは言えない部分も多々あったが、動揺することもなく淡々と質問に答えていた。
 濱本議員は、森井市長の後援会のと関わりについて質問。堤参与は、「公務員を退職後、後援会に入会した。幹事長代行の期間は約1ヶ月で、選挙期間前までの活動で、選挙期間中は、一切その役は降りている」と答弁した。
 参与の仕事について、「市長のしがらみのない市政理念を前提とする市長の政治姿勢について、どんな認識を持っているか、市民目線で取り組む姿勢とは具体例を上げるよう」質問したが、具体例を示さず、「自分(濱本議員)が参与の立場なら、自分なりの理解で、具体策等を考えると思う」と参与に強く求めた。
 参与は、市長から5月末に打診を受け、難しい話と捉えず、市長が進める政策の中に、除排雪が課題にあり、その部分について力を貸そうと受けた。「この職務を遂行する参与は、自分が最適任と思うか」と聞かれ、「そのようになれるよう決意を持っている」と回答。
 「初代の参与、コストは360万。年度末には、参与の成果報告する事業報告書を出してもらいたい」と要求。参与は、「結果を出していきたい」と強気の姿勢を見せた。
 安斎議員は、参与に出席を要求した理由を、「参与は、秘書課の中の臨時嘱託員なので、議会にいることも答弁することも不適切だが、市長直轄のアドバイザーの参与で、市長に具体的なことは聞けないため」とした。
 嘱託員の参与が、休日の6月28日に業務として市役所に来ていたことが、夜間・休日入退者名簿に名前があったのを受け、追求したところ、参与は、「難しく考えず、資料を取りに役所へ行った。事前に、秘書課長に連絡をしてから出かけた」とした。
 「市長は、参与は行政に精通しているから直轄のアドバイザーと言っているが、自分の立場の認識がなく、休日にしてはならないことをしているのはどういうことか」と参与の行動を非難した。
 秘書課長の認識では、「私も職場にいた。調べ物をすると言われ認めた。正当とは認識していない」と、また、職員課長は、「忘れ物はありうるが、業務は、任用条件通知書に従うべき」と回答した。
 参与は、「軽率な行動だったと思っている。充分認識し、今後の行動には気をつけたい」と回答。
 安斎議員は、「このような条件がある参与に、市長のアドバイザーが務まるのか、嘱託員ではなく、通常に規則を設け、副市長としてやるのが筋だと思う。参与の存在を明確にしてもらいたい」と要望した。
 「今のところ、除雪に関して建設部と毎日話し合っている参与だが、総務に係る公約についてはどう実現するか」との質問に、具体的な内容を示すことはなく、参与に対する不信感が膨らんでいた。
 7月3日(金)、学校適正配置等調査特別委員会、6日(月)に本会議を再開する予定。
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