"おたる案内人ジュニア"に挑戦! 色内小6年生


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 小樽市立色内小学校(谷本慎司校長・稲穂5)の6年生24名は、8月26日(水)・27日(木)の2日間、小樽運河中央橋周辺で、「おたる案内人ジュニア」として、観光ガイドに挑戦した。
 2日目の27日(木)は、時折小雨がぱらつくあいにくの天気となったが、10:40から12:00まで実施。児童は、目印となるおたる案内人の揃いのベストを着用し、2年間の集大成を発表する貴重な体験となった。
 森井秀明市長や上林猛教育長・市職員関係者、一般観光客らが参加し、児童の熱心なガイドぶりを関心しながら聞き入っていた。
 おたる案内人ジュニア育成プログラムは、2011(平成23)年に、NPO法人歴史文化研究所が、「子どもたちが地元に誇りを感じ、社会力、表現力を身に付けてもらおう」とスタートさせた。
ironaijunior2.jpg 小樽観光大学校が主催する「おたる案内人」の資格を取得したおたる案内人1級やマイスターの資格を持つ5名が講師となり、色内小学校で、5・6年生の総合学習の時間を利用し、5月の連休明けから、5年生は11月まで、6年生は9月まで、観光ガイドのノウハウを学んだ。
 おもてなしについてや小樽の歴史についての講義、歴史的建造物の見学。聞く人が楽しめるようなガイドの仕方などが盛り込まれ、2年間で約70時間(授業)を費やした。
 最終課題として、6年生を観光ガイド「おたる案内人ジュニア」としてデビューさせ、小樽運河等で、関係者や観光客にガイドを実践。ガイドを受けた観光客からは、改めて小樽の歴史を知ったと喜ばれている。
 小樽運河中央橋に待機した児童は、ガイドリーダーとガイド役に分かれ、所要時間30分ほどで、龍宮橋までの8つのポイントで観光ガイドを実践。
 ガイドリーダー役による元気な声に案内されてスタートし、中央通りでは、小樽駅について昭和8年以降の写真を紹介しながら、歴史や建物について解説した。各ポイントには、必ずクイズが盛り込まれ、和やかな雰囲気で進められた。
ironaijunior3.jpg これまでのジュニアガイドの反省点を改善し、解説文を暗記している児童も多く、話を聞いてくれる人の顔を見ながら、大きな声で話すなど、成長ぶりを見せていた。講師を務めたおたる案内人の大井厚生さんは、「ガイドする内容をしっかりと覚え、本番に成果を発揮でき、ガイドとしても優秀」と評価した。
 観光ガイドに挑戦した伊藤誓宏君は、「観光客の人が、僕たちの観光ガイドを聞き、盛り上がり喜んでくれた」。山谷清春君は「ガイドする時は、身振り手振りを使うように気をつけた」。山王皇大君は「お客さんが聞きやすいようにはっきりと話した」と感想を話した。
 大阪から観光に訪れた男性は、「子ども達にガイドをしてもらったのは初めて。ユニークな取組みで、子ども達にとっても良い社会勉強になる。コミュニケーションを取ることにも繋がり、はっきりと声を出し良かった」と満足した様子だった。
 同プログラムは、国土交通省の平成27年度都市景観大賞「景観教育・普及啓発部門」優秀賞を受賞。資格を有した市民が、地元の子ども達に歴史を伝える循環型の仕組みや、独自のアイディアが盛り込れ、教育プログラムの内容も豊富な点など高い評価を受けている。
 なお、9月16日(水)9:30から12:00までと18日(金)13:20から14:05まで、運河公園に場所を変えガイドを実践する予定。同校は、平成28年3月末で閉校し、同プログラムのその後については未定。
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