将来に希望や目標を!双葉高校に"カタリ場"


 北海道龍谷学園双葉高等学校(住ノ江1・坂本哲校長)の2年生(114名)を対象に、大学生と高校生が会話を通じて、将来の目標を考える「カタリ場」が、9月25日(金)13:30から15:30まで同校体育館で開かれ、大学や大学院生40名が高校生と向き合い、様々な悩みを語り、問題解決の糸口を見つけた。
katariba1.jpg 同学園の父母の会(長谷一会長)が主催して初めて開かれた。一昨年、小樽潮陵高校定時制で開催され、市内では2校目となる。
 「カタリ場」とは、NPOカタリバ(東京)が開発した主に高校で実施する授業で、中高生の進路や悩みについて、大学生などの若者が対話型のワークショプを実施しながら、人生のきっかけを作り出す「動機付けキャリア学習プログラム」。
 2011年に「カタリバ北海道」が導入され、2014年4月からNPO法人いきたす(江口彰代表理事)が運営し、道内各地の学校に出向き、「カタリ場」を実施し、今校で28校目となった。
 カタリ場企画チームが、事前に生徒にアンケートを実施し、生徒の課題を見つけ、教職員には、生徒の傾向やどうなってもらいたいかを調査した上で分析し、それぞれの学校にテーマを決める。今回の同校のテーマを「雨のち晴れ」とした。抱えている現状を雨に例え、雨を受けた種が大きく成長してもらいたいと考えた。
 会場となる体育館に生徒が散らばり、大学生1名に対して高校生4・5名で班を作った。座談会や先輩の話を織り交ぜながら進められた。
katariba2.jpg ますはじめに、様々な人間模様を語る大学生6名が紹介され、その中から興味を持った人を選び、体験談を聞いた。
 周りの目ばかりを気にしていた人、他人の評価がすごく気になる人、中には、7歳の頃に交通事故に遭い障害を患い、様々な人間関係を通じて自分の夢・目標を見出した人の話など、高校生は語り手の先輩を囲んで、体験談に聞き入った。
 高校生と大学生の斜めの関係を大切にし、友達や親にも話しづらい悩みを語る機会となる。また、多感な年頃とあって、友達や親との関係、進路の資金についてなど、切実な悩みを打ち明け、有意義な時間を過ごしていた。
 まとめの時間には、約束カードが配られ、今からできることや思い出に残ったことなどを自由に書き、大学生と高校生の距離がさらに縮まった。
 カタリ場北海道カフェは、先輩と高校生の掲示板となっている。
 村井明日香さん(2年)は、「とても参考になった。先輩の高校生の頃の話の中で、人の目が気になり、劣等感があった。大学生になっても悩んでいたと聞いた。私も親の目や人の目が気になり行動できないところがあるが、もっと自分を認め、受け入れても良いと思った。今後、美術部の活動に活かしたいと思った」と話した。
 坂本校長は、「子ども達が活き活きと表情が輝いていた。参加した大学生も素晴らしく気持ちを込めて話し、子ども達に受け入れられていた。今後、継続して開催できるよう検討していきたい」と話した。
 学校法人北海道龍谷学園双葉中学校・双葉高等学校
 NPO法人いきたすカタリ場北海道