山を遊ぶ、アートで遊ぶ ハルカヤマ藝術要塞2015

 春香山の麓を会場に、野外展「ハルカヤマ藝術要塞2015」が、8月30日(日)から9月27日(日)まで開かれている。2011年に始まり、隔年で開催され今年で3回目を迎えた。
 「山を遊ぶ、アートで遊ぶ」をキャッチコピーに、作家それぞれの個性を生かし、自然の中で自由に表現した作品を展示している。
 小樽をはじめ、札幌市、遠くは山梨県など、初参加13名を含む作家66名が集結し、自然に向き合いながらの個性溢れる作品が来場者を楽しませている。
 また、特別ジョイント・プログラムとして「北海道・光州美術交流展」を開催。公益財団法人北海道文化財団は、かねてから韓国光州と舞踊において交流を大切にし、美術方面からも繋がりを深めようと、ハルカヤマ芸術要塞実行委員会(渡辺行夫代表)が架橋となり、現地に赴き交流を深め、この度の同交流展の開催に至った。「北海道のアートの拠点」の拡張を図る予定だ。

 実行委員会仮設事務所に設置したハルカヤマギャラリーでは、韓国光州の作家10名の平面作品を展示し、8月24日(月)~28日(金)の5日間は、画家の魏振守(ウィジンスー)さん、彫刻家の張容熏(ジャンヤンホーン)さんが会場を訪れ、制作活動に励み作品を発表している。
 7月11日(土)からは、会場で制作風景を公開。8月29日(土)には前日祭が開かれ、祭太郎氏が口上のパフォーマンスを披露した。その後、日曜日ごとに、アーティストが作品を解説する「アーティト・トーク」や子どもを対象にワークショップ等が開かれた。
 同会場入口の小屋に配置してあるマップを見ながら、未舗装の山道を作品を鑑賞しながら巡ると、ツリーハウスの大きな物から、クモの巣や石でできたオブジェなど様々。

 中には、「ハルカヤマのおっぱい」と題して、オッパイは命の源、原爆・原発はいらないと訴えた作品や、レンガブロックを繋ぎ合わせ樹木に巻きつけた作品、旧札幌シーサイドホテルの廃墟を舞台に作品を展示するなど、ハルカヤマならではの野外展示会を楽しむ人々が行き交った。
 渡辺代表は、「一昨年は4,000人が来場し、今年度は6,000人を目標としている。出展者それぞれが、自分の作品を、自然の中でどのように見せるか、3年目にして風や雨にも崩れないように工夫して設置できるようになった。この機会に楽しんでいただきたい」と話した。
 最終日の27日(日)は11:30から14:00まで、クローズ・イベントを予定している。
 ハルカヤマ藝術要塞
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