高校演劇後志代表へ! 桜陽演劇部猛特訓


 小樽桜陽高校演劇部では、第65回後志支部高等学校演劇発表会を、10月8日(木)・9日(金)に控え、9月29日(火)16:00から20:00まで、本番会場となる市民センター(色内2)マリンホールで、熱のこもった練習が続けられた。
otaruouyo3.jpg 同発表会では、小樽潮陵高校・小樽桜陽高校・小樽商業高校・小樽水産高校・小樽明峰高校・岩内高校・余市紅志高校・倶知安高校の8校の演劇部が出場。全道大会出場切符となる最優秀賞をかけてしのぎを削る。
 今回の脚本は「Dear…」。1945(昭和20)年春、同校の前身となる北海道庁立小樽高等女学校を舞台にした英語教育の話で、同演劇部顧問の菊地美千教諭が書き溜めていたものに、同校部員が、様々な書籍を調べ、戦争を体験した人々を取材をしたものと合わせて完成させた創作劇。
 一昨年にも終戦直後の1946(昭和21)年4月9日、北海道の沿岸沿いの小さな町の小学校の朝の職員室を舞台にした劇を演じ、見事最優秀賞に輝き、全道大会への切符を手にしている。
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 現在の部員は、1年生から3年生まで13名と例年より少なめだが、努力家で団結力は負けていない。その内の10名がキャストで、演出・音響とギリギリのメンバーの中、美術も全員で協力。当時のスタイルのモンペとブラウスも手作り。モンペ姿が良く似合い、タイムスリップした錯覚さえ感じるほど。
 この日は、グランドで軍歌に乗せて、竹棹訓練とバケツを使っての防空体操場面などを練習した。細かくチェックし、話し合いながら改善していく。どんな些細なことでも妥協はしない。
 また、「エイエイオー」の掛け声とともに、竹棹を空に向かって突く、敵陣に対する竹棹訓練のシーンでは、大きな声を出しながら、真剣に練習に励んでいた。
otaruouyo2.jpg 顧問の菊地教諭は、「労多くして功少なしの傾向があるが、みんなで調べ勉強し、考えるきっかけとなった。当時の人々の様子に思いを馳せ演じている。みんなまじめに取り組んでいる」と評価した。
 同校3年・熊倉玲奈さんは、「生徒役を務め、最後の大会となる。日本を愛し全力で訓練に励む役と同じように、私も情熱を注ぎ全力で取り組み無事に本番を迎えたい」と意気込みを語った。
 昨年は、第64回全道高等学校演劇発表大会が小樽で開催されたため、小樽潮陵高校・小樽桜陽高校・小樽商業高校の3校が出場し、全道高校演劇部の頂点となる最優秀賞には札幌琴似工業(定)が、優秀賞に小樽潮陵高校が選ばれた。
 第65回全道高等学校演劇発表大会は、11月中旬に北見市での開催を予定している。
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