硝子の魅力が満載!  小樽硝子アート展2015


 硝子の魅力をアートで楽しむ「小樽硝子アート展2015」が、10月28日(水)から11月1日(日)まで、市立小樽美術(色内1)1階市民ギャラリーで開催中。小樽市文化祭協賛事業として、昨年に続き2回目となる。
 今回は、市内の12工房の硝子作家22名が、アート展に相応しい硝子の魅力を各々の個性で引き出した魅力ある作品展となっている。主催は、小樽がらす市実行委員会(木村直樹実行委員長)
1028glassart1.jpg 同作品展は、市内の硝子人気を継続させるためにも、作家同士が切磋琢磨し、さらなる技術の向上に繋げ、小樽硝子の魅力をPRすることを目的とし、その熱い思いが個々に滲み出た魅力ある作品として、来場者の目を楽しませている。
 期間中は、出展作家2名が交代で会場に在廊し、質問に対応している。初日午後の当番は、硝子工房NAKAMORI(稲穂3)の中森信人代表と、アトリエ・セツ(長橋4)の山田セツ代表。
 小樽に来て20年となる中森氏は、「revolution」(レボリューション)を出展。「昨年は、硝子の世界へ入るきっかけとなったキラキラした魅力を作品に表現。今年は、その続きでもある、溶けた硝子の形が変わる姿に衝撃を受け、硝子の価値観を変える出会いとなった硝子の変化していくプロセスを表現した」と作品について語り、「他の作家さんの作品に刺激を受け、それぞれが修行してきた硝子を様々に表現し、作家同士も楽しみにしている」と話した。

 山田氏は、オリジナルの手彫り硝子工芸”グラス・グリプティ”作品「アジアの風」を出展。透明の硝子の器にアジアを思わせる鳳凰や牡丹を加飾した。器の外や中からも手彫りし、立体感を出し、作品の下には鏡が敷かれ、鏡に映り込んだ模様や360度の角度から作品を鑑賞することができる。「子どもからお年寄りまで幅広い年代に、馴染みやすい手頃な工芸で、グラスにイニシャルを入れてプレセントしても良い。小樽の硝子を盛り上げたい」と話した。
 他にも、硝子絵「イメージグラス」(色内1)の木村由紀子氏は、「Aquarium」(アクアリウム)を出展。縁起物の鯉をモチーフに、元気に泳ぐ姿を描いた大作。

 ヴェールボア(住吉)の森智清氏は、動植物をテーマにした作品が多い中、来年の干支の「申」を作品に。
 同実行委員長で、KIM GLASS DESIGN(祝津3)の木村氏は、ユニークな発想で「なっとう」を出展。大豆のつぶつぶを硝子で表現し電飾を施した。
 虹霓舎(こうげいしゃ・花園3)の稲垣あけみ氏は、切子作家で「Henna」を出展した。硝子加工・工芸の切子も新たに加わった。
 硝子界の重鎮・ザ・グラス・スタジオ イン小樽の淺原千代治氏(最上2)の「風にふかれて」や、一方、2013年から始めた、硝子工房il PONTEの潮晧平氏(色内2)は、ここから始める・生まれる気持ちで作った「ユメウツツ」を発表。

 ベテランから若手までの個性豊かな作品が一堂に楽しめる機会となっている。なお、11月1日(日)15:00〜17:00には、淺原千代治ギャラリートークを開催。
 第1部 講演「小樽の硝子の”いままで”と”これから”」
 第2部 出展作家とのパネルディスカッション
 小樽硝子アート展2015 10月28日(水)〜11月1日(日)10:00〜17:00
 市立小樽美術館(色内1)1階市民ギャラリー・入場無料
 小樽硝子アート展2015
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