管内経済は"持ち直している" しりべし経済レポート


 財務省北海道財務局小樽出張所(港町5・皆川功所長)は、「しりべし経済レポートVol.76」(平成27年4月-6月期)をまとめ、8月末に発表。総括判断を「管内経済は持ち直している」とし、8期連続据え置いた。
 各項目別の判断では、個人消費は、衣料品が天候不順などから低調だったが、飲食料品の肉・魚・野菜の生鮮品、酒類など幅広く好調に推移し、駆け込み需要で減少した反動もあり、5四半期ぶりに前年を上回った。新車登録台数動向は前年並み。
 観光は、主要観光施設の入込客数をみると、3月末で放送終了したNHKの連続テレビ小説「マッサン」効果が継続し、国内観光客や中国・台湾など外国人観光客が増え、前年を大幅に上回った。
 住宅建設では、持家・貸家等が増加し、前年を上回った。
 生産は、ミガキニシンなどは例年並み、生コンについては、官需は大型案件に一服感がみられたが、民需は順調に推移。
 漁業は、スケトウダラやホッケの水揚量が減少し前年を下回ったが、水揚金額は、コウナゴ、ナマコが増加し前年を上回った。
 貿易動向は、輸出は、ロシア向け自動車等が減少し前年を下回り、輸入は、ロシアからのカニ等が減少し、前年を下回った。
 雇用については、有効求人倍率は、求人数が増加し求職者数が減少。前年を上回る。新規求人数は、宿泊、飲食サービス業が減少。生活関連サービス業や娯楽・医療・福祉が増加し、前年を上回った。
 10項目の判断は、すべて据え置き、総括判断として「管内経済は、持ち直している」と発表した。
 しりべし経済レポートVol.76(平成27年8月発行)