90種類のキノコを展示鑑定! 総合博物館


kinokoten1.jpg 秋の味覚のひとつキノコを展示鑑定する「キノコと秋の自然展」が、10月4日(日)9:30から小樽市総合博物館(手宮1)2階研修室で開かれた。
 恒例となるキノコ博士の五十嵐恒夫北大名誉教授による鑑定会が開かれるとあって、大勢の市民らが採取したキノコを持参し、開会前から列を成した。毎年40〜50名のキノコファンが、鑑定を依頼している。主催は小樽市総合博物館・小樽市保健所。
 会場には、同館職員らが10月3日(土)に長橋なえぼ公園(幸1)で採集したものや、小樽キノコの会(畑谷春樹会長代行)の協力により、市内で採集した約80種類のキノコを展示。
kinokoten3.jpg 判別したキノコは名札を付け、「食敵」・「食不敵」・「有毒」・「有毒不明」と書き添え、テーブルの上にずらりと並べられた。
 キノコに詳しい愛好家らが揃う中でも、判別できない物が沢山あり、また、市民らが持ち込んだキノコの中で、別種類のキノコは会場に展示され、最終的には、90種類ほどが展示された。
 市内では、公園の遊歩道や山道の入口など比較的身近な場所に、様々な種類のキノコが自生している。
 ラクヨウの名で知られる「ハナイグチ」は、市場等で販売され一般的に食べらるキノコとして知られているが、他にも食に適した「ヤマドリタケ」や、「エノキタケ」、「ハナヒラタケ」などのキノコも採取できるが、有毒なのかが気になるところ。
kinokoten2.jpg そんな、市民の疑問を解決するため、五十嵐教授は、本を片手に隅々までキノコを観察し、依頼者にアドバイスしていた。
 同展示会に協力する小樽キノコの会では、約60名が会員となり、6月から10月までなえぼ公園で定例観察会を実施し、キノコの知識を深めている。会場でも畑谷会長代行をはじめ5名が訪れ、来場者の質問等に対応していた。
 「マゴジャクシ」は、ニスを塗ったような黒褐色の傘と硬い柄がある日本特産種。冬虫夏草属のセミの幼虫から養分をもらい成長する「ツツナガオオゼミタケ」などの珍しいキノコ。「コタマゴテングタケ」は、致命的な毒を持つ恐ろしいキノコ。食用と間違え事故の多い「ベニテングダケ」や「ツキヨタケ」などが並んでいた。
 畑谷氏は、傘や裏のヒダや網目状、柄の色などを細かく見て判別し、来場者の質問に熱心に対応。珍しいキノコの特徴や、有毒なキノコ、中華調理やイタリア料理に適しているキノコなどを紹介した。
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