「高齢者支援協議・懇談会」開く 入船六三町会


 高齢者を地域で支援する様々な取り組み話し合う「高齢者支援協議・懇談会」が、市内の入船六三町会(山内ミエ子会長)で、2月13日(土)13:30から、同会会館(入船2)を会場に開かれた。
63kaigi1.jpg 同町会役員をはじめ、民生委員、同町会「長寿会」会長、小樽市南部地域包括支援センター所長など33名が出席して、平成27年度の取組みの報告や今後の検討課題について、事例をあげて活発な意見を交換した。
 同町会は、入船地区の7つの町会のひとつで、現在514世帯が所属し26班に分かれている。高齢者世帯を把握し、災害発生時・緊急時の安否確認等の日常的に必要最小限度の支援、ネットワーク作りを積極に取り組んでいる。岩見沢市などへ視察へ出かけ、良い取組みを参考にしている。
 その中で、平成22年度から開始した「安心カード」は、75歳以上の高齢者と希望者に配布。63kaigi2.jpg必要事項を記入し、プラスチックの専用筒の中に入れ、冷蔵庫に保管する。 緊急時にそのカードを見ることで、かかりつけの病院や持病・健康保険証の番号・緊急連絡先が分かり、必要な情報を即座に得ることができる。
 現在、164名(女性92名・男性72名)・75歳以上の72%に配布。毎年更新し、班体制で対応している。今後は、より多くの高齢者に配布するため、10月中旬の敬老祝い時に、同カードの加盟を促し、緊急時の連絡体制を強化する。
 今年の新たな取組みとして、気軽に集う「お楽しみランチ・おしゃべりサロン」の実施を4月以降予定している。同町会の多彩な協力者の力を借り、手作りの運営で昼食を提供し、カラオケや会話などを楽しむ企画だ。
63kaigi3.jpg また、指定の避難所ではないが、緊急時の避難所までへ行くことができない場合などに対応する「非常・防災 緊急保管庫」を、同会館1階に設置した。30〜50名が3〜4日間避難できるよう、5年間かけて揃える予定。現在、カセットボンベ対応のガスストーブやランタン・防災セット・水・薬品などを備蓄している。
 その後、民生委員から、具体的な事例について話を聞き、意見を交換した。取組みで一番重要となる近隣住民同士の連携は必要不可欠であり、町会への情報提供がこれからの基本的な力となる。個人情報の保護の基本的原則を維持し、町会においての支援の妨げとならないよう連携の強化を図りたいとした。
 山内会長は「様々な高齢者がいて、どう対応して良いか分からないことが多いが、町会と長寿会の力を借り、小さな輪を大きな輪にしたい」と話した。
 小樽市南部地域包括支援センター職員は、「地域住民を自分達で守ろうと、近所同士で見守るは良いこと。閉じこまらないで集まろうと”サロン”を計画し、その中で、同センターでの介護予防の体操なども活用してもらいたい」と話した。