85年の歴史に幕! 北手宮小閉校式

 3月末に閉校を控えた北手宮小学校(梅ケ枝町40・柴田眞公子校長)で、2月20日(土)10:00から同校体育館で、在校生や保護者、来賓・学校関係者・地域住民・卒業生ら約440名が出席して、閉校式が盛大に開かれ、思い出詰まる学校の閉校を惜しんだ。
 1930(昭和5)年、北手宮尋常小学校が開校し、1935(昭和10)年には「第1回雪まつり」が開かれ、675名もの児童が在学していた。
 その後、1947(昭和22)年に小樽市立北山中学校に校舎を移転し、1959(昭和34)年から小樽市立北手宮小学校となり、17学級・児童数843名が在学する賑やかな学校となった。
kitatemiyaclose1.jpg 1988(昭和63)年には、「雪まつり発祥の地」として記念碑を建立し、校舎内に「雪まつり資料館」を開館。これまで、雪まつりと資料館を守り続けてきた。
 少子化の影響を受け、児童数は減少を続け、2008(平成20)年に複式学級を設置。「たくましく やさしく かしこく」を教育目標に掲げ、現在、2年生から6年生まで9名が在学している。
 今年度は、最後の運動会や雪まつりを盛大に開き、地域住民や卒業生、歴代校長などが出席して賑やかに開催され、思い出を積み重ねて、今日の閉校式を迎えた。
 式典の中で、柴田校長は、「この1年間、北手宮小学校で学んだ9名の児童は、与えられた環境を生かし、9名だからできることを前向きに取り組み、積極的に挑戦してきた。手宮中央小学校へ行っても自信を持って行動してほしい。北国の自然を楽しみ、たくましい心と体を養い、豊かな人間性を培う精神は、これからも、多くの小樽の子ども達に受け継がれることを強く願っている」と挨拶した。
 森井秀明市長は、「北手宮小学校とお別れする日となった。皆さんは、4月から新しい学校へ通うが、北手宮小学校での思い出を大切にし、これからも勉強やスポーツなど、自分の目標に向かって頑張ってください」と励ました。
kitatemiyaclose2.jpg 児童9名は、思い出の歌「学校坂道」を元気に歌い、この学校で過ごした思い出を呼びかけた。地域に住む「小樽潮太鼓保存会」の協力で、太鼓の練習が続けられ、その成果を披露。会場に太鼓の音が鳴り響いた。
 柴田校長から、森井市長へ校旗が渡され、閉校を実感しこみ上げる悲しみをこらえた。式後、友達や担任との再会に感激する同窓生の姿も見られ、それぞれに思い出深い閉校式となった。
 東京から閉校式に出席した男性(24・会社員)は、「久しぶりに校歌を聞いて懐かしかった。1年生から4年生までこの学校へ通っていたが、一番思い出深い学校。子どもの頃、この北手の自然の中でのびのびと生活できたことが、今の人生の支えになっている。思いやりがある人が多く、この学校が大好きだった」と話した。
 5年生以下6名の児童は手宮中央小学校へ、6年生3名は末広中学校へ、4月から通うこととなる。
 なお、閉校式が終わった11:30頃、同校職員室に男の声で「校内に爆弾を仕掛けた」との電話があり、警察・消防が駆けつけ不審物を捜索したが、見つからなかった。この際、学校に残っていた約100人が校外に避難したが、大きな混乱はなかった。小樽署は、威力業務妨害の疑いで調べている。
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