3/22 もうひとつの卒業式 西陵中


 小樽市立西陵中学校(富岡2・名取俊晴校長)は、3月22日(火)13:30から、同校体育館で、卒業式に欠席した生徒1名のもうひとうつの卒業式が行われ、生徒・教職員約200名が祝福した。
0322seientyu1.jpg 市内の14の中学校では、15日(火)に一斉に卒業式が行われた。同校2組の稲沢佳佑君(15)は、インフルエンザに罹り、楽しみにしていた卒業式を欠席していた。
 同級生の思いが通じ、名取校長や担任の中村郷久教諭らと話し合い、本人に直接卒業証書を手渡すことを決め、再び卒業式が開かれた。
 卒業式の飾りを残したままの体育館に、卒業生51名のうち36名が集まり、1・2年生150名と教職員、稲沢君の両親も出席した。
 中村教諭とともに体育館に入場した稲沢君を拍手で出迎えた。中央の椅子に腰掛け、名前を呼ばれてステージに上がり、名取校長から卒業証書が手渡された。
0322seientyu2.jpg 名取校長は、「もうひとつの卒業式が開かれ嬉しく思う。仲間の温かさや先生の支えを一心に受けている。卒業しても立派に成長してもらいたい。当日は残念でしかたなかったと思うが、見方を変えると、ピンチから素晴らしいチャンスを掴んだと思う。辛い時に見方を変え努力すると良いことがあるかもしれない。皆さんも自分達の生活に活かしてもらいたい。立派な3年間だった」と述べた。
 控え室で、同級生に囲まれた稲沢君は、「みんなに祝ってもらえてとても嬉しく思う。この日を忘れないと思う」と笑顔で答えた。
 中村担任は、「沢山の人が集まり、この卒業式の日を忘れずに、これからもしっかりと頑張ってもらいたい」と励ました。
 母親は、「こんなに沢山の友達が来てくれると思わなかった。感動です。皆さんに感謝しています」と涙した。
 小樽市立西陵中学校