好天下「第71回招魂祭」 しめやかに挙行

 植樹された八重桜が見頃を迎えた小樽公園高台の顕誠塔前で、「第71回招魂祭」が、5月15日(日)11:00からしめやかに挙行された。
 同祭は、通常2日間開かれていたが、必ず雨が降ると言われ肌寒い日が多かったこともあり、今年は、本祭1日で実施された。syoukonsai1.jpg人口減や遺族の高齢化も影響し、前夜の合祀祭の参列者も減少。合祀祭と本祭を1日で行うこととした。
 主催する小樽顕誠会野坂和弘会長や新合祀者遺族をはじめ、森井秀明市長・市議会議員ら、約110名が出席。住吉神社楽部による雅楽演奏が会場に響き渡った。
 顕誠塔は、1923(大正12)年に建立。日露戦争終戦後、生還将士から戦死した友の御霊を慰霊したいとの申し出があり、18年かけて完成。翌年から招魂祭が始まり、小樽の一番早い祭りとして賑わいを見せていたという。昭和20年からは、郷土小樽市に貢献のあった人々を合祀することとし、現在に至っている。
syoukonsai2.jpg 今年は、新たに合祀者15名が加わり、既合祀者3,484名と郷土功労者1,171名を合わせて4,670名を慰霊する。
 野坂会長は、「終戦の荒廃より立ち直り、世界の経済大国となり、有数な国家を建設することができ、これひとえに御偉業の賜物であり、我ら市民は、国家郷土の振興に微力を尽くし、世界の平和に寄与することを、ここに誓う」と祭詞を述べた。
 森井市長は、「市民が生きがいと誇りを持てる郷土小樽を作ることが、諸先輩の御労苦に報いる唯一の道であると信じ、その実現に向け努力したい」」と述べた。
 引き続き、出席者全員で玉串奉奠を行い、故人の遺徳を偲んだ。恒例の日本詩吟学院岳風会小樽支部岳船会9名による、奉納吟「小樽の功労者の魂に捧ぐ」が会場に響き渡った。
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