市立小樽図書館(花園5・鈴木浩一館長)は、自由に触って見て楽しむことができる布で作った絵本20冊を、館内1階の児童コーナーに設置。
布絵本は、奈井江町図書館から借りたもので、同館ボランティアサークル「布絵本サークル」の50〜60歳代の5名が丹精込めて手作りした。平成3年に結成し、月2回図書館の幼児室で製作に励み、これまでに100冊ほどの布絵本を製作し、地域の子ども達を楽しませている。
鈴木館長が道立図書館に勤務していた頃、奈井江町図書館でこの布絵本に出会い、クオリティーの高さに感動。ぜひ、小樽の子ども達にも布絵本を楽しんでもらいたいと企画した。
また、子ども達が積極的に読書活動を行う意欲を高める催し等が評価され、平成28年度子どもの読書活動優秀実践図書館文部科学大臣表彰を受賞したことへのお礼の気持ちも込めたという。
児童コーナーの絵本の棚の上に、布製の絵本がずらりと並び、長い帯に物語が描かれ巻物絵本となっている「かぐやひめ」は、見応えがある。
「おむすびころりん」や、上下巻ある「うらしまたろう」等の昔話や物語が、様々な色のフエルトや布地を使い、登場人物や背景も丁寧に縫い上げ、マジックテープでつけたり外したり、仕掛けがあったりと、子どもはもちろん、大人までも楽しめる。
新作のお菓子の家も展示され、小さな子どもは家の中に入って遊んだり、屋根や壁にケーキやクッキー、パンなどを付けて自由にお菓子の家を作れ、子ども達の人気を集めている。大型絵本も同時に並べられ、自由に読める。
鈴木館長は、「布の絵本は、紙と違った温かさがあり触って見てもらいたい。秋には、今回と違う物語の布絵本を展示し、楽しんでもらいたい」と話した。
同館は、1916(大正5)年に創立し、今年で創立100周年を迎え、様々な記念行事を企画。2階ギャラリーでは、同館ができた大正時代頃の雑誌や漫画を100冊を展示している。週刊少年サンデーや少年マガジン、りぽんやなかよしの創刊号、昭和26年月刊「少年」4月号の手塚治虫「アトム大使」のページが展示紹介されている。
大正時代の婦人雑誌や、映画雑誌の「スター」は、小樽相生町にあった出版会社が製作したものなど、興味深い雑誌が並んでいる。展示は7月15日(水)まで。
また、100周年記念事業「子ども一日図書館長」を7月1日から募集する。先着順で、
8月10日(水)は小学生4~6年3名、12日(金)は中学生3名、各日9:00から12:00まで。
問合せ0134-22-7726 市立小樽図書館
◎小樽図書館
◎奈井江町図書館ボランティアサークル「布絵本サークル」
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