伝統音楽の雅楽を鑑賞!北山中3年生


 小樽市立北山中学校(赤岩2・宮澤知校長)の3年生52名を対象に、7月8日(金)3・4時間目を利用して、伝統音楽の鑑賞授業「雅楽~越天楽」を開催。
0708gagaku1.jpg 同時に平成28年度後志教育研修センター「音楽科」研修講座を開講。後志の小中学校の音楽科の教師13名が受講した。
 雅楽は、約1,300年の歴史を持ち、アジアで栄えた音楽。元々、大陸の様々な地方の民謡や舞踊に由来する。「管弦」の演奏は、各楽器の特徴を生かしてゆったりとした速度で行い、平安時代の貴族にとって演奏することは教養のひとつとされた。雅楽の中でもっとも良く知られている曲「越天楽」を生演奏で鑑賞した。
 授業では、雅楽の特徴と管弦の生まれた背景を知り、日本の伝統音楽に対する理解を深め、楽器の音色の役割に注目し、篳篥(ひちりき)の旋律の特徴を感じ取る課題が出された。
0708gagaku2.jpg 小樽雅楽会の11名により、使用する主な楽器、吹物の篳篥(ひちりき)・龍笛(りゅうてき)・笙(しょう)、打物の鞨鼓(かっこ)・太鼓・鉦鼓(しょうこ)、弾物の琵琶・筝について、演奏者から楽器の役割について音色を聞かせながら解説した。
 笙(しょう)は、竹官が17本使われ、そのうち15本にリードがつき、振動で音が出る。和音を演奏し、繊細な楽器と紹介。篳篥(ひちりき)は、主旋律を演奏するなどそれぞれの楽器には役割が分担されている。
 吹物を実際に触って吹いてみる体験では、演奏者から手ほどきを受けながら、楽器を演奏。神秘的な音色を体験した。
0708gagaku3.jpg その後、壱越調(いちこつちょう)の一人舞「蘭陵王」の舞楽が披露され、雅楽の旋律に合わせた勇壮な舞を鑑賞した。
 生徒は、「聞いたことのないリズムで音を聞き、今までにない体験ができ良かった」と話した。
 午後からは、教師を対象に雅楽の実技演習と意見交流会が、同会場で開かれた。音楽科指導の充実を目指し、個性を生かした豊かな情操と感性を養う望ましい指導の在り方について研修が行われた。
 同研修センター・平野雄二所長は、「先生も参加して大きな取組みとなる。子ども達にとっても生の演奏が聞け、情操教育に繋がり、大きな期待を寄せている」と話した。
 小樽市立北山中学校
 後志教育研修センター