問われる市長の政治姿勢! 議会代表質問2日目


 小樽市議会(横田久俊議長)の第3回定例会・会派代表質問並びに質疑及び一般質問が、9月13日(火)13:00から開かれた。
 代表質問は、共産党川畑正美議員と民進党中村誠吾議員。質疑及び一般質問は新風小樽中村岩雄議員、無所属石田博一議員。
 川畑議員は、市長の政治姿勢を問う質問の中で、「平成27年6月の昇進人事が実証性を欠いていると断定された。市長はコンプライアンス委員会の報告を受けて、『結果については真摯に受け止めなければならない』としている。森井市長は、『現時点では責任問題は発生していない』と述べているが、重く受け止めるのであれば、自ら戒めを明らかに示すことが職員や市民を納得させるものと思うが、いかがか?」と質問した。関連記事
0913council.jpg 森井市長は、「コンプラ委員会の報告は、『法令に違反するおそれのある事実に該当すると認められる』ということであり、法令違反を断定されているものではない。私としては、あくまでも、『おそれがある』ということなので、現時点で、責任問題は発生していないと考えており、具体的な措置を取ることは考えていない」と答弁した。
 再質問で、「コンプラ委員会の調査結果を真摯に受け止めると言っているのだから、やはり自ら、何らかの戒めを示すことを考えていないのか?その考えは変わらないのか?」と再度質し、「実るほど頭を垂れる稲穂かな」という言葉を引用し、市長の考えを質した。
 森井市長は「変わっていない」と答弁し、稲穂の話については、「もっとより頭を垂れて、私自身、まだ控えめな態度を取れていないというご指摘だと思うが、私自身も市民はもとより職員、議員ともこれからも様々な情報交換をさせてもらいながら、皆様の声に真摯に耳を傾けながら取り組んでいきたい」と答弁した。H280913 小樽市議会本会議会派代表質問(2日目)2
 2番目の質問に立った民進党中村議員は、平成27年度の人事異動について、市議会議長や教育委員会、監査委員など、市長とは独立した行政委員会などが、任命権者として、法律に定められた人事権をそれぞれが持っていることに言及した上で、「森井市長が平成27年度の人事を行うにあたって、これらの各任命権者と調整をしたのか?」と質問した。
 森井市長は、「任用に際しての要件が法律で定められている場合があるので、平成27年度においても、従前同様、その規定に則り調整は行った」と答弁した。
 再質問で中村議員は、「8月9日の総務常任委員会で参考人が『相談・調整は出来ていない』と明確に言っている。関連記事
 任命権者の知らない昇任などあり得るのか?27年度人事において、『調整』とは具体的にどのようなことをしたか教えてほしい」との問いに対し、森井市長は、「大変恐縮だが、個別案件は個別の人事に関わることになるので、答弁は差し控えるが、任命権者との調整については行なったので理解してほしい」と答弁した。H280913 小樽市議会本会議会派代表質問(2日目)1
 昨年から続く一連の森井人事問題では、コンプライアンス委員会が「刑事事件に直結する」とまで指摘していた。森井市長には組織の基本的な運営能力の欠如と12万人市民を擁する自治体の長としての資質が改めて問われている。この点で代表質問でも各議員からの疑問が相次いだ。
 質疑及び一般質問では、新風小樽の中村議員が、「耐用年数が残り4年となったガントリークレーンについてライフサイクルコストをシュミレートしておくべき」との質問を行い、森井市長は「今後、耐用年数を見据えながら、検討を進めたい」と答えた。
 無所属の石田議員は、「地域総合除雪業務に関して、JV構成員にも下請けにも入っていない除雪登録業者が8社あり、これらが参加すれば4社JVにできると思うが、なぜ参加しないのか把握しているか?」と質問。
 これに対し、相庭孝昭建設部長は、除雪登録業者とのヒアリングにおいて、「除雪登録はしてあるけれども、市の施設の駐車場等の業務が良い」、「JVとは別に雪山処理や段差解消の業務の受注を目指している」、「JV構成員ではなく下請けが良い」といった話があったことを明らかにした。また、「JVは自主編成が原則。この原則に触れる働きかけはできない。市の考え方は機会ある毎に説明していきたい」と答えた。
 質問要旨